窃盗の冤罪事件

2020-03-20

窃盗の冤罪事件

今回は、身に覚えのない窃盗の疑いをかけられた場合の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~
Aさんは、神奈川県海老名市内の民間企業に勤める会社員です。
ある日、会社の金庫がバール様の工具でこじ開けられ、中にあった現金250万円が盗まれるという事件が発生しました。
事件の夜、会社に出入りしたのはAさんだけなので、Aさんが疑われていますが、Aさんは全く身に覚えがありません。
Aさんは取調べのために神奈川県海老名警察署出頭することになりました。
Aさんはどうなってしまうのでしょうか。(フィクションです)

~まずは弁護士に相談してから出頭しましょう~

何度も警察での取調べを受けていない限り、密室の取調べ室は異常な空間と感じるでしょう。
また、刑事の性格にもよると思いますが、威圧的な取調べがなされることもあります。
取調べの対応方法、被疑者の権利について知らずに取調べに臨むと、冤罪被害に遭う可能性があります。

捜査機関が正しく捜査を遂げることにより、Aさんに対する疑いが晴れる場合もありますが、その保証はありません。
捜査機関の考えるストーリーに合わせた供述をすることにより、簡単にやっていない犯罪の自白ができるのです。
弁護士から正しくアドバイスを受け、取調べに臨むことを強くおすすめします。

~取調べではどうすれば?~

【取調官とのやり取り】
取調べでは、事件当日は何をしていたのか、事件の夜、会社に出入りした理由などについて詳しく聞かれることになるでしょう。

事件の核心になると、「金庫に近づいたことはあるか」、「その時バールのようなものをもっていなかったか」、「金庫には触れたか」などと聞かれることがあるかもしれません。
刑事も、Aさんが犯人であるという心証を持つようになると、上記の点について、手を変え品を変え認めさせようとするかもしれません。
こんなときはどうすればよいのでしょうか。

このような場合は、きっぱりと否定することが重要です。
肝心なやりとりの際に曖昧な態度をとると、刑事はこれを見逃しません。
これを突破口に、ますます不利な心証を抱かれてしまうことになります。

【調書の作成】
取調べのやり取りは、調書という書面にまとめられることになると思いますが、取調べで供述していないことが記載されたり、Aさんの認識と若干ニュアンスの異なる表現で記載された部分があればどうするべきでしょうか。
この場合も、Aさんの認識した通りの内容に修正してもらうことが重要です。

調書は、裁判などで証拠として扱われる場合があります。
万が一、冤罪事件被告人として法廷に立たなければならなくなった場合に、間違った内容の調書はAさんの不利に働く可能性があります。

刑事訴訟法第198条4項によれば、「調書は、これを被疑者に閲覧させ、又は読み聞かせて、誤がないかどうかを問い、被疑者が増減変更の申立をしたときは、その供述を調書に記載しなければならない」とされています。
増減変更の申立てを聞き入れてくれない場合は、調書への署名押印を拒絶しても構いません。
なお、調書への署名押印は、供述した通りに正しく記載されていたとしても、拒絶することができます(刑事訴訟法第198条5項但書)。

威圧的な取調べや、増減変更の申立てを聞き入れてくれない場合には、弁護人に相談し、捜査機関へ抗議してもらうことも検討しなければなりません。
場合によっては黙秘権(刑事訴訟法第198条2項・憲法38条1項)を行使して、一切供述しないことも必要でしょう。

~冤罪である理由を積極的に示す~

本来、Aさんを有罪とするためには捜査機関の側がAさんが犯人であることを証明する必要があります。
しかし、Aさん以外に会社へ出入りした者がいるなど、Aさんが犯人ではないといえる理由をこちらから示すことができれば、冤罪だと判断してもらえる能性が上がります。

警察も監視カメラの映像を入手すると思いますが、弁護人の方でも、「証拠保全」(刑事訴訟法第179条)などの制度を活用することにより、監視カメラの映像を見ることができる場合があります。

また、Aさんとしても、事件当日の行動を正確に、かつ、具体的に説明できるようにしておかなければ、あらぬ疑いをかけられる可能性もあります。
弁護士と打ち合わせをし、Aさんの言い分を用意しておく必要があります。

~弁護士にご相談ください~

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。

逮捕されていない事件やすでに釈放された事件では無料法律相談を、逮捕されている事件では、弁護士が警察署での面会(接見)を行う初回接見サービスのご利用いただけます。

身に覚えのない犯罪の疑いをかけられてお困りの方は、ぜひご相談ください。

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