売上金抜き取り窃盗事件で自首を検討

2019-12-26

売上金抜き取り窃盗事件で自首を検討

売上金抜き取り窃盗事件自首を検討しているケースで、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

埼玉県所沢市に住むAさんは、埼玉県所沢市にあるホテルで清掃などのアルバイトをしています。
しかし、Aさんはアルバイト代では一人暮らしの生活費を賄うことができずお金に困っていました。
そうしたある日、Aさんはいつものようにアルバイトを終え、ホテルのフロントにタイムカードを押しにいったところ、レジの引き出しが半開きになっていたことに気づきました。
そこで、Aさんは、レジに入っていたホテルの売上金を手に取り、その場を立ち去りました。
Aさんは盗んだ売上金を生活費に使い果たしてしまいましたが、後になって盗んだことを後悔し、今では埼玉県所沢警察署自首しようかと考えています。
そこで、Aさんは自首の成否なども含め、弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

~ Aさんが問われ得る罪 ~

Aさんが問われ得る罪としては、まず、窃盗罪が考えられます。
窃盗罪は刑法235条に規定されています。

刑法235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

ホテルの売上金は「他人の財物」、レジの中から売上金を抜き取る行為は「窃取」に当たることは明らかでしょう。

では、窃盗罪ではなく横領罪には問われないでしょうか?
横領罪は刑法252条に規定されています。

刑法252条
1項 自己の占有する他人の物を横領した者は、5年以下の懲役に処する。
2項 (略)

刑法252条1項からすると、アルバイトの身であるAさんに売上金を「占有」しているかどうかですが、通常、アルバイトの方にはお店の売上金を管理(占有)する権限は認められていない思われます。
したがって、アルバイトの方にとって売上金は「自己の占有する他人の物」ではなく、まさに「他人の物」で、これを勝手に取れば横領罪でなく窃盗罪に問われるでしょう。

~ 出頭=自首になるとは限らない ~

次に、自首についてご説明いたします。
自首とは、

①捜査機関に犯罪事実又は犯人が発覚する前に、
②犯人が自ら進んで自己の犯罪事実を捜査機関に申告し、
③その処分を委ねる意思表示の

ことをいうとされています。
この要件を満たさない場合は「自首」として認めてもらえません。
つまり、Aさんが埼玉県所沢警察署に出頭した時点で、すでにホテル側からの通報などによってAさんが犯人だ、と特定されていれば「自首」ではなく、単なる「出頭」扱いとなるわけです。

~ 自首、出頭の効果 ~

自首の法律上の効果は、刑の減軽です。
しかし、自首したからといって必ずしも刑罰が減軽されるわけではありません。
刑罰が減刑されるかどうかはあくまで裁判官の判断に委ねられます(刑法42条1項)。

刑法42条1項
罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。

仮に減軽されると、窃盗罪の場合、懲役が5年以下に、罰金が25万円以下となります(実際の量刑はその範囲で決められます)。

自首の事実上の効果、あるいは「出頭」扱いとなった場合の効果としては、

・逮捕のリスクが減る(在宅のまま処理される可能性が高まる)
・量刑で有利となる

そして、逮捕のリスクが減ることで安心して日常生活を送ることができるということではないでしょうか?

ただし、自首、出頭は、自ら捜査機関に「私は罪を犯しました」と申告するようなものですから、逮捕のリスクもないわけではなく上記メリットを受けられるからといって安易に行うべきではありません。
自首、出頭でお悩みの際は弁護士にご相談ください。

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