【事例解説】勤務先の同僚のロッカーから財布等の金品を盗んだ事例

2024-03-25

勤務先の同僚のロッカーから財布等の金品を盗んだ事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

ロッカー

 

【事例】

愛知県の職員として働くAさんは、同僚のBさんが自身のロッカーの施錠を忘れていることに気付き、これを利用しようと考え、Bさんのロッカーから、財布や時計を盗みました。
後日、Aさんは窃盗の容疑で逮捕されました。
(この事例はフィクションです)

【窃盗罪とは】

窃盗罪とは、刑法235条(出典/e-GOV法令検索)により「他人の財物を窃取」する罪であると定められており、その法定刑として「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金刑」が定められています。
法定刑の下限が罰金刑であるため、窃盗罪は比較的軽微な犯罪であるように思われますが、場合によっては懲役刑を科される可能性もあるため、弁護士に相談し、適切な対応を取ることが望ましいでしょう。

【地方公務員に前科がついてしまうと】

地方公務員について、地方公務員法28条4項・16条1号は「禁錮以上の刑に処せられた者」(執行猶予付きを含む)は、失職する旨を定めています。
また、地方公務員は、仮に禁錮以上の刑に処せられたとしても、条例に特例があれば、失職しないことがありますが、その特例がどのようなものなのかはそれぞれの自治体の条例の規定によるため、有罪になったとしても、処せられた刑の重さや情状などによっては失職を回避できる可能性があるにとどまります。
そのため、今回の事例では前科がつくことの回避が肝要となります。

【窃盗事件を起こしてしまったら】

もしも窃盗事件を起こしてしまい、前科を回避したいと考えた場合、被害者との間で示談交渉を進めることが最も重要になります。
そのため被害者との間で、被害弁償及び示談交渉を行い、可能であれば宥恕条項付きの示談締結を目指します。早期に被害者との示談を成立することができれば、検察官による不起訴処分を受ける可能性を高めうるといえます。
また、起訴され正式裁判となった場合であっても、被害者の方との示談が成立した場合はその事実を裁判所に主張し、これに加えて、被害弁償が済んでいること等を主張して、罰金刑や執行猶予判決の獲得を目指します
刑事処分の軽減のためには、迅速かつ適切な弁護活動が不可欠ですので、お困りの場合は速やかに刑事事件に強い弁護士にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は窃盗事件をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
窃盗罪の疑いで警察に呼び出されて、今後についてご不安に思われている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

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