愛知県豊川市の刑事事件に強い弁護士 窃盗罪の成否には占有が必要?
愛知県豊川市の刑事事件に強い弁護士 窃盗罪の成否には占有が必要?
愛知県豊川市のデパート3階で買い物中のVさんは、一緒に来ていた夫にデパート地下1階に来てほしいと言われ、エレベーターで地下1階まで降りた。
その時点で3階エレベータ付近のベンチにバックを置き忘れたことに気付き、すぐに引き返したが、その間にAがバックを見つけ窃取していた。
窃盗現場を目撃していた私服警備員が愛知県豊川警察署に通報し、Aは窃盗罪の容疑で逮捕された。
(フィクションです)
~窃盗罪の占有の有無~
刑法235条には「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」と規定しています。
「他人の財物」とは、他人の占有する財物をいいます。
では占有の有無は、刑事事件の裁判においてどのように認定されるのでしょうか。
まず、刑事事件における「占有」とは、人が物を事実上支配する関係があることを意味し、その物が占有者の支配内にあるかどうかは、社会通念にしたがって判断すると解されます。
この判断は客観的な支配関係と占有の意思によりなされるべきとされます。
今回の事例ですと、開店中のデパートは不特定多数の者が出入りする場所であるため、Aさんの客観的な支配は低下するといえるため、Aさんに占有があったことを否定する方向に働く事実です。
また、地下1階の時点で置き忘れたことに気付いているため、3階との間には床や天井などにより空間的に遮断されており、Vさんがバックを直接見通すことができないことから占有の意思を否定する方向に働きます。
以上のような事情から、Aさんにはバックの占有が及んでいないため、窃盗罪が成立しないことを主張して争う弁護活動が考えられます。
ただし、仮に窃盗罪が成立しない場合でも、占有離脱物横領罪(1年以下の懲役又は10万円以下の罰金)に問われる可能性があります。
刑事事件では、占有の有無によって窃盗罪の成否が分かれるなど、弁護士による法律上の知識が必要となります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、窃盗事件だけでなく、刑事事件全般を専門的に扱っていますから、安心してご相談いただけます。
まずは、フリーダイヤル(0120-631-881)にお電話ください。
初回接見サービス等、依頼者様のご希望に対応いたします。
(愛知県豊川警察署までの初回接見費用:41,500円)