自動精算機のお釣りを盗んで逮捕

2019-07-24

自動精算機のお釣りを盗んで逮捕

Aさんが兵庫県伊丹市のコインパーキングに車を止めて数時間後、出発しようと精算機の前に来たところ、お釣りの取り忘れがあることに気付きました。
「今出て行った車の人が忘れたんだな。ラッキー!」と思ったAさんは忘れられたお釣りを持ち帰りました。
その後、お釣りの取り忘れに気付いた持ち主がコインパーキングに戻ってきましたが、すでにお釣りはない状態でした。
持ち主は兵庫県伊丹警察署に通報し、警察官が防犯カメラを調べた結果、Aさんの犯行が発覚。
Aさんは兵庫県伊丹警察署の警察官によって逮捕されました。
(フィクションです)

~お釣りの持ち去りは犯罪です~

自動精算機や自動券売機、自動販売機などに忘れられたお釣りを持ち去った場合、窃盗罪が成立することになるでしょう。

刑法第235条(窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

金額によっては逮捕され、実名で報道されている事案も実際にありますので注意が必要です。

~遺失物横領罪では?~

落とし物などを持ち去った場合に、窃盗罪より刑罰が軽い遺失物横領罪が成立することがあるので、今回も遺失物横領罪が成立するにすぎないのでは、と思う方もいらっしゃるかもしれません。

第254条(遺失物等横領)
遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金若しくは科料に処する。

窃盗罪と遺失物横領罪の違いは、他人の占有があるか否かです。
より分かりやすく言えば、他人の支配下にある物を盗った場合が窃盗罪、支配下にない物を盗った場合が遺失物横領罪となります。
例えば、他人の家の中にある物は、たとえ家の人が外出中でも他人の支配下にあるので、窃盗罪が問題となります。
一方、道に落ちているお金を取った場合、持ち主がすでに遠くに行ってしまっていれば、一般的にそのお金は誰の支配下にもないので、遺失物横領罪の成否が問題となります。

しかし、道に落ちているお金とは異なり、自動精算機などのお釣りは、本来お釣りを受け取るべきだった人あるいは自動精算機の所有者の占有のいずれかが認められる可能性が高いです。
たとえ誰でも勝手に持ち去れる状態だったとしても、お金が自動精算機から完全に離れたわけではないことから、道に落ちているお金とは違うわけです。
切符の自動券売機やジュースの自動販売機などでも同じことが言えます。

~刑事手続の流れ~

逮捕されたAさんは、まずは最大で3日間の身体拘束がなされます。
そして逃亡や証拠隠滅のおそれがあるとして、検察官が勾留(こうりゅう)を請求し、裁判官が許可すれば、さらに最大で20日間の身体拘束がされます。
その後、検察官が被疑者を刑事裁判にかけると判断すれば(起訴)、刑事裁判がスタートし、保釈が認められない限り、身体拘束が続きます。
そして裁判で無罪や執行猶予とならない限り、刑罰を受けることになります。

ただし、お釣りの窃盗であれば金額が莫大というわけではないでしょう。
前科の有無にもよりますが、すみやかに被害者に弁償して反省態度を示すなどすれば、早期に釈放され、検察官が不起訴処分とし、刑事裁判が開かれず、前科も付かずに事件が終結する可能性もあります。
弁護士としても、早期釈放を実現させ、不起訴処分などの軽い処分を目指して弁護活動をしていくことになるでしょう。

しかし、逮捕されるとご本人やご家族は、どんな罪が成立するのか、刑事手続はどのように進んでいくのか、取調べにはどう受け答えしたらいいのか等々、不安点が多いと思います。
そうした時こそ、弁護士の力を頼ってください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件少年事件を専門とする弁護士事務所です。
ご家族などからご依頼いただければ、拘束されている警察署等にすみやかに接見に伺います。
また、既に釈放されている場合は、事務所での法律相談を初回無料で受けていただけます。
接見や法律相談では、上記の不安点などにお答えいたします。

刑事事件の経験が豊富な弁護士が対応いたしますので、窃盗罪などで逮捕された、捜査を受けているといった場合には、ぜひ一度ご相談ください。

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