(事例紹介)和歌山県 車上ねらいの窃盗事件で書類送検された事例

2022-10-31

(事例紹介)和歌山県 車上ねらいの窃盗事件で書類送検された事例

~事例~

今年6月頃から8月頃にかけて、和歌山市や岩出市などの駐車場にとまっている車の中から現金およそ8万円のほか、鞄や靴など合わせておよそ200点、およそ51万円相当の窃盗を繰り返していたとして、和歌山東警察署は、今日までに和歌山市の会社員の男を12件の窃盗の疑いで送検し、捜査を終結しました。
(中略)被告は、今年6月頃から8月頃までの間に、和歌山市や岩出市、紀の川市、海南市の集合住宅の駐車場などにとまっていた車12台の車内から、現金およそ8万円のほか、鞄や靴など203点、およそ51万円相当を盗んだ疑いです。
(後略)
(※2022年10月19日18:00テレビ和歌山配信記事より引用)

~窃盗事件と車上ねらい~

今回取り上げた報道では、車上ねらいによる窃盗事件の容疑者が検挙され書類送検をされたと報道されています。
車上ねらいとは、文字通り、自動車等に積んである金品をねらって盗むという、窃盗行為の手口の1つです。

法務省の統計(令和3年版犯罪白書:参考)によると、令和2年に検挙された刑法犯18万2,582人のうち、窃盗犯8万8,464人であり、検挙された刑法犯全体の5割弱窃盗罪が占めているという結果になっています。
また、令和2年の刑法犯の認知件数が61万4,231件であるのに対し、窃盗犯の認知件数は41万7,291件となっており、認知件数については窃盗事件7割弱を占めるという統計が出ています。
このことから、そもそも年間で起こる刑事事件のうち、窃盗事件が占める割合がかなり多いということが分かります。

その窃盗事件のうち、非侵入盗(住居や店などに侵入せずに窃盗をはたらく手口の窃盗)で代表的ものが万引きですが、非侵入盗で万引きに次いで件数が多いのがこの車上ねらいです。
令和3年版犯罪白書によると、令和2年に認知された窃盗事件のうち、20.9%が万引きであり、車上ねらい・部品ねらいが9.9%だったそうです。
そして、検挙された窃盗事件のうち、36.7%が万引き、車上ねらい・部品ねらいが7.3%となっています。
万引きに比べると聞き馴染みがないかもしれませんが、車上ねらいによる窃盗事件が1年間で認知されている窃盗事件の10%程度を占めており、検挙されている窃盗事件でも全体の7%程度が車上ねらいであることから、車上ねらいは身近な犯罪であることが分かります。

こうした車上ねらい窃盗事件では、単に自動車の積み荷を盗むことによる窃盗罪だけでなく、自動車の中に入るために鍵やガラスを壊すことによる器物損壊罪が成立していることもあります。
こうした事情もあり、車上ねらいは悪質性が高いと考えられることも少なくありません。
早い段階から弁護士のサポートを受け、取調べや被害者への対応を行っていくことが望ましいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、車上ねらいなどの窃盗事件についても、ご相談・ご依頼を受け付けています。
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