万引きで自首

2022-03-28

万引きをしてしまい、自首を考えている場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~刑事事件例~

Aさんは、さいたま市浦和区にある、スーパーの食材売場にて、食品数点を万引きしました。
その後、家に帰ってきたAさんは、万引きをしてしまったことがバレてしまうのではないかと怖くなりました。
そのため、埼玉県浦和警察署に自首をしたいと考えたAさんは、一度自首した場合どうなるか知るため、刑事事件を専門的に扱う弁護士事務所に相談することにしました。
(この話はフィクションです。)

万引きについて

万引きは、刑法235条が規定する窃盗罪に該当する可能性がある犯罪です。

刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

今回の事案は、Aさんは万引きをしているため、窃盗罪に当たる行為をしています。
今後、事件が発覚した場合、逮捕、勾留され長期の身柄拘束を受けるかもしれません。
また、それ以外にも上記の通り、罰金が科せられるなどの金銭的な負担が生じたり、執行猶予で前科がつく可能性もあります。
そうなれば、私生活に多大な影響を及ぼしてしまいます。
それを回避する行動の一つとして自首をすることが考えられます。

自首について

まず自首とは、刑法42条に定められている行為です。

刑法42条 罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を軽減することができる。

刑法42条の自首とは、犯人が捜査機関に自発的に自己の犯罪事実を申告し、その訴追を含む処分を求める行為です。
刑法42条が設けられている理由は、罪を犯した 人にメリットを与えることにより、犯罪の捜査や犯人の処罰をしやすくなると共に、冤罪になる危険を避けやすくなる、あるいは、予備罪等の実行を未然に防止することが期待できるとされているからです。

自首にはいくつかの要件があります。
(1)自発的に自己の犯罪事実を申告すること
(2)自己の訴追を含む処分を求めること
(3)捜査機関に対する申告であること
(4)捜査機関に発覚する前の申告であること
以上を満たしている場合、自首が成立します。

(1)の自発的な部分というのは、必ずしも反省により出たものであることを要しません。
今回の事案のような、万引きしたことがバレてしまう恐怖 により、自首をした場合について又は、弁護士事務所に相談をしてからであっても自首は成立します。

自首をした場合、刑が減刑される可能性があります。
刑の減刑については、裁判官の裁量によって刑を軽くすることができます。
減刑すべきと判断された場合の減刑方法は、刑法68条に規定されています。

刑法68条 法律上刑を減軽すべき1個又は2個以上の事由があるときは、次の例による。
1号 死刑を減軽するときは、無期の懲役若しくは禁錮又は10年以上の懲役若しくは禁錮とする。
2号 無期の懲役又は禁錮を減軽するときは、7年以上の有期の懲役又は禁錮とする。
3号 有期の懲役又は禁錮を減軽するときは、その長期及び短期の2分の1を減ずる。
4号 罰金を減軽するときは、その多額及び寡額の2分の1を減ずる。
5号 拘留を減軽するときは、その長期の2分の1を減ずる。
6号 科料を減軽するときは、その多額の2分の1を減ずる。

刑法68条では、法律上刑を減刑するべき場合について、減刑の幅や程度を定めています 。
今回の万引きによる窃盗罪 については、以下の通り減刑されることになります。
「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」→「5年以下の懲役又は25万円以下の罰金」
このように減刑され、この範囲で判決が言い渡されることになります。

刑の軽減以外にも、自首には、逮捕・勾留を回避できる可能性が高くなるというメリットがあります。
自ら犯罪事実の申告をしたことにより、証拠隠滅や逃亡を自首しなかった場合に比べ低いと判断されやすく、逮捕・勾留されるリスクが少なくなります。

自首をする際には、弁護士が同行することができます。
弁護士が同行することにより、緊張を緩和し、取調べに対し冷静に取り組むことが出来たり、弁護士が身元引受人になり、逮捕される可能性を低くするなどのメリットがあります。
自首が成立するかどうかや自首した場合の流れ、自首をした後どうなるか等は、事案によって変わることがあります。
自首についてお悩みの方は、一度刑事事件を専門的に取り扱う法律事務所 に相談されることをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、自首の際の弁護士同行も行っております。
弊所では自首への対応を経験した弁護士が数多く在籍しております。

今回の事案のような、さいたま市浦和区の万引きで自首をしたい、逮捕・勾留を回避したい等ございましたら、0120-631-881までお電話ください。
無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。

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