窃盗事件で逮捕 犯人性の否認で無罪主張は刑事事件専門の弁護士へ

2018-03-23

窃盗事件で逮捕 犯人性の否認で無罪主張は刑事事件専門の弁護士へ

大阪市西区にあるV宅から、Vの所有するバッグが何者かによって窃取された。
Aは、V宅からなくなった高級バッグを1か月後に所持しており、Aの所持していた手袋がV宅に残されていた手袋痕と一致したとして、大阪府西警察署はAを窃盗罪の容疑で逮捕した。
しかし、後に上記手袋痕は同じ製品であれば同じような痕跡が生じることが分かった。
Aは一貫して上記バッグを他のバッグと共に第三者から譲り受けたと無罪を主張している。
Aの家族は、窃盗事件に強い刑事事件専門の弁護士に相談した。
(本件は福岡高判平4・7・16を基にしたフィクションです。)

~窃盗事件における犯人性と近接所持の法理~

本件Aは、窃盗罪の容疑で逮捕されていますが、犯人性否認=自分は犯人ではないと無罪を主張しています。
犯人性とは、犯人と被疑者・被告人の同一性のことをいい、検察官はAの行為が刑法235条が禁止する窃盗行為に当たることと同時に、この犯人性を立証しなければAを処罰することはできません。

この点、窃盗において犯人性を立証する法理として、近接所持の法理というものがあります。
これは、窃盗の被害発生の時点と近接した時点において、盗品を所持していた者については、その物の入手状況について合理的な弁明をなしえない限り、物品を窃取したと認定してよいとする法理をいいます。
本件では、たしかにAが所持していた高級バッグは、今回の窃盗事件の被害品であるVのバッグと同一の物と認められます。
しかし、本件Aが被害品を所持していたのは、Vのバッグが窃盗の被害にあった1か月後のことであり、またAは一貫してこれを具体的な場所で別のバッグと一緒に購入した旨主張しています。
このことから弁護士としては、Aが当該バッグを他の人から譲り受けて持っていた可能性を排除できないとAの無罪を主張することが考えられます。
ある程度の時間が経過し、合理的な弁明もある場合には近接所持の法理は適用できず、犯人性が否定されるとの主張していくことになるでしょう。

このように窃盗事件の弁護にあたっては、刑事事件に関する専門知識が不可欠です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、窃盗事件に強い刑事事件専門の法律事務所です。
窃盗事件で逮捕された方のご家族は、フリーダイヤル(0120-631-881)までお問い合わせください。
大阪府西警察署までの初回接見費用:35,400円

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