窃盗と勾留
1 勾留とは
勾留とは、裁判官の勾留の裁判によって、犯罪の被疑者を刑事施設に拘束することをいいます。
勾留には、裁判所に起訴される前の勾留と起訴後におこなわれる勾留があります。
起訴前勾留の期間については、最大で20日間の勾留が認められることがあります。
具体的には、当初の勾留請求が裁判所により認められた場合には、その請求の日から10日間の勾留が認められます。
その後、証拠の収集の不足等捜査の継続が必要な場合にあっては、検察官は、通算して10日を超えない限度で勾留期間の延長を請求することができます。
起訴後勾留の期間については、起訴のあった日から2か月です。
勾留期間が満了すると、一定の場合には、1か月ごとに勾留が更新されることになります。
窃盗事件についてもこの一定の場合に当たり勾留が更新されることになります。
2 窃盗事件と勾留件数
「令和4年版犯罪白書」の令和3年における、窃盗事件で勾留請求された者の人数は約2万2000人です。
他方、勾留請求されなかった者の人数は、約1200人です。
窃盗事件においては、約95%の者が勾留請求されていることがわかります。
窃盗事件で勾留請求された場合に、勾留が認められた人数は約2万1000人です。
他方、勾留請求が却下された人数は約800人です。
このように数字だけ見ると窃盗事件においては、勾留請求される人数、勾留請求が認められる人数が多いことがわかります。
このような厳しい状況だからこそ窃盗事件をはじめとする刑事事件を中心に扱っている弁護士に相談し適切な行動をとる必要があるということができます。
適切な弁護活動を行えば勾留請求されない、勾留請求が却下されるという可能性を高めることができます。
3 勾留からの解放
窃盗事件について勾留から解放される主な手段として以下のようなものがあります。
・勾留決定に対する準抗告
・勾留取消請求
・保釈請求
勾留決定に対する準抗告
裁判所がした勾留の決定について不服を申し立てる制度をいいます。
弁護人による準抗告が認容される確率は近年高まっています。
このようなことから窃盗事件に詳しい弁護士に依頼し、準抗告を行う価値は大きいといえます。
専門性の高い弁護士が準抗告を行うことで、勾留されている状態から早期に解放される可能性が高まります。
勾留取消請求
勾留の理由や勾留の必要がなくなった場合、裁判所に請求することで、勾留効力を消滅させる制度です。
上記の勾留決定に対する準抗告は1回の勾留につき1回しかすることができません。
しかし、勾留取消請求は、窃盗事件で勾留された場合でも事情に変更さえあれば1回の勾留で何回でも行うことが可能です。
保釈請求
「保釈してほしい」をご覧ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には窃盗事件の勾留に詳しい弁護士が在籍しております。
早期の釈放を目指すためにも弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に是非ご相談ください。
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