万引き(窃盗)のつもりが強盗に?名古屋の刑事弁護士

2018-03-27

万引き(窃盗)のつもりが強盗に?名古屋の刑事弁護士

Aは、名古屋市中村区内のコンビニで万引きをした。
店を出たところで、コンビニ店員が追いかけてきてAの腕を掴んだので、Aは、店員の身体を蹴って逃走した。
その後にAは、パトロール中の愛知県中村警察署の警察官に発見され、逮捕された。
しかし、Aの逮捕容疑は、事後強盗罪という罪名であった。
(フィクションです)

~もともと万引きでも強盗罪に?~

通常、「強盗」とは、人を暴行・脅迫し、物を奪い取る犯罪を指します。
強盗といえば、目出し帽を被ってナイフをつきつけて脅し、金品を奪い取る、というようなイメージのある方もいるかもしれません。

しかし、刑法には「事後強盗罪」という犯罪が規定されています。
窃盗行為をした人が、逮捕を免れて逃走するために人に暴行や脅迫をしたときは、「強盗として論ずる」というものです。
つまり、Aのように、万引きをしようとして窃盗行為を行ったのにも関わらず、強盗罪と同様に扱われるケースが出てくることになります。
事後強盗罪の刑罰は、強盗と同じ「5年以上の懲役」です。

・刑法 238条(事後強盗
「窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。」

強盗罪には罰金刑が規定されていないことから、事件が起訴されて有罪になった場合には、必ず懲役刑となってしまいます。
また、法定刑が「懲役5年以上」と重いため、初犯であっても、執行猶予なしの実刑判決になる可能性もあります。
最初は万引きのつもりだったのに、事後強盗罪として起訴されてしまえば、予想外に重い処罰を受けることになるかもしれません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、多数の刑事事件を取り扱っています。
事後強盗事件においては、弁護士を介して示談交渉や被害弁償を行うなど、不起訴処分獲得や実刑判決回避のための弁護活動が重要となります。
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