愛知県の強盗事件で逮捕 弁護士に聞く略式手続き

2016-05-17

愛知県の強盗事件で逮捕 弁護士に聞く略式手続き

Aが路上を歩いていたところ、友人Bが気絶したVを引きずって草むらに入っていくところを目撃した。
AはBが何かしらの犯罪にかかわっていることを察した。
しかし、自分も罪に問われれることを恐れたAは、BがVの所持品を物色している間も何もせず、Bのそばにいただけだった。
Vが身に付けていた高級時計を奪い取ったBは、満足してAと共にその場を離れた。
後日、AはVに対する強盗の容疑で愛知県警昭和警察署逮捕された。
その後、起訴され、このままでは、実刑判決も免れない状況である。
(フィクションです。)

~Aは強盗罪で有罪判決を受けるのか?~

上記の事例についてみると、Aには強盗罪が成立する余地はないように思われます。
Aは、Vに対して強盗の手段として暴行を加えていませんし、BがVから高級時計を盗むのを手助けしたというような事情もないからです。
Bと共犯になるということもできないと思います。
しかし、上記の事例では、被害者のVがBの犯行中に気絶していたという点に注意が必要です。
Bによる犯行の目撃者がいなければ、Aの弁解を信用してもらうことはなかなか難しくなります。

~強盗罪で略式手続きは適用されるか?~

略式手続とは、簡易裁判所が、その管轄する事件について、検察官の請求により、公判手続を経ないで、100万円以下の罰金又は科料を科す簡易な裁判手続のことをいいます。

公開法廷での裁判が開かれませんので、被告人が、わざわざ裁判のための準備や日程調整をせずに済みます。
略式手続きになれば、裁判所に出頭する必要もありませんし、懲役刑が科せられて刑務所に入らなければならなくなることもありません。

ただし、残念ながら、上記のような強盗事件には適用されません。
強盗罪の刑罰は、最低でも5年以上の懲役刑となっており、100万円以下の罰金又は科料を科す余地がないからです。
強盗罪で起訴された場合は、全て正式裁判になることになります。

強盗事件の場合には、事件の重大性に鑑みて重い刑が科せられる可能性が高いですから、弁護士を雇うメリットが多分にあります。
弁護士であれば、「自分は無罪のはず」という被告人の主張により説得力を持たせることができます。
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(名古屋市昭和警察署への初回接見費用:3万6200円)

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