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【事例紹介】さい銭泥棒による窃盗罪で逮捕された事例
【事例紹介】さい銭泥棒による窃盗罪で逮捕された事例
さい銭泥棒による窃盗罪で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
札幌・中央警察署は10日、住所不定・無職の男(41)を窃盗の疑いで逮捕しました。
男は今月7日午前7時ごろから午後10時40分ごろまでの間、札幌市南区定山渓温泉にあるお堂のさい銭箱から現金約3万円を盗んだ疑いが持たれています。
(中略)
調べに対し、男は「間違いありません」と容疑を認めています。
(後略)
(10月11日配信のSTV NEWSの記事より引用)
さい銭泥棒について
さい銭泥棒とは、さい銭箱の中から何らかの方法でさい銭を抜き取り持ち去ることをいいます。
さい銭箱は、現金が入っている可能性が高いにも関わらず、神社やお寺の境内という無防備でひと目につきづらい場所に設置されていることから、窃盗犯人に狙われやすい傾向にあります。
最近では、さい銭泥棒やいたずら対策として、防犯カメラを設置する神社、お寺も増えてきており、その映像から逮捕につながるケースも多いようです。
さい銭泥棒は、さい銭箱を設置している神社等のお金を盗む行為であるため、窃盗罪が成立します。
窃盗罪について
窃盗罪は、刑法235条に定められており、法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」と決して軽くはない罪です。
窃盗罪の成立要件としては、
①「他人の財物」を
②「窃取した」こと
③窃盗罪の故意及び不法領得の意思を有すること
です。
①「他人の財物」とは、他人が占有する財物のことをいいます。
占有の有無は、占有の事実と占有の意思の両面から社会通念に従って判断されます。
②窃取とは、他人の占有する財物を、占有者の意思に反して、その占有を侵害し自己または第三者の占有に移転させることをいいます。
③窃盗罪の故意及び不法領得の意思を有することとは、窃盗罪に当たる行為をする際、それぞれ窃盗の故意と不法領得の意思という2つの認識・意思を持っていることと指します。
窃盗罪が成立するためには、行為者が窃盗の故意を有している必要があります。
故意の内容としては、他人の財物を窃取することの認識・認容が必要です。
もっとも、窃盗罪は、毀棄罪や不可罰の使用窃盗と窃盗罪を区別するため、故意に加えて不法領得の意思も必要であるとされています。
不法領得の意思とは、判例によれば「権利者を排除し他人の物を自己の所有物と同様に、その経済的用法に従いこれを利用し処分する意思」であるとされています。
これを今回の事例に当てはめると、
①さい銭箱に入っているさい銭は、当然神社やお寺の管理下にある神社やお寺の物であり、「他人の財物」です。
②そのさい銭を勝手に持ち去るということは、持ち主である神社やお寺の意思に反してさい銭を自分の物にしてしまうことですから、「窃取」しているといえるでしょう。
③「さい銭を無断で持ち去る」という行為を認識しながら行なったのであれば窃盗の故意がありますし、それは神社やお寺の管理を排除してさい銭を自分のものとして使おうという意思があったのであれば「不法領得の意思」があることにもなります。
という流れになり、窃盗罪の成立が考えられるのです。
窃盗罪に強い弁護士
窃盗事件でお困りの方、窃盗罪で警察の取調べを受けている方は、刑事事件に強いと評判の、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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【事例紹介】お店に侵入し建造物侵入罪、窃盗罪で逮捕された事例
【事例紹介】お店に侵入し建造物侵入罪、窃盗罪で逮捕された事例
大津市で起きた建造物侵入、窃盗事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
滋賀県警大津北署は21日、窃盗と建造物侵入の疑いで、兵庫県尼崎市の(中略)男(41)を逮捕した。
逮捕容疑は(中略)大津市内のマリンレジャーショップに侵入し、テラスの机に置いてあった経営者の男性(50)の現金25万円入りの財布やスマートフォンなど計7点を盗んだ疑い。
(9月22日 京都新聞 「マリンレジャーショップに侵入、財布やスマホ窃盗疑い 41歳の男逮捕」より引用 )
建造物侵入罪
刑法では、人が生活をしている建物を住居、人が生活をする用途で建てられたが現在人が住んでいない建物を邸宅、それ以外の建物を建造物として、刑法130条に住居侵入罪・邸宅侵入罪・建造物侵入罪を同時に定めています。
今回の事例の容疑者は、大津市内のマリンレジャーショップの中に侵入したと報道されています。
マリンレジャーショップのようなお店は建物ではありますが、人が住んでいる建物でも人が生活をする目的の建物でもありませんので、「建造物」となるでしょう。
こうしたことから、今回の事例の男性は建造物侵入罪の容疑で逮捕されていると考えられます。
また、建造物侵入罪で有罪になった場合は、3年以下の懲役または10万円以下の罰金が科されます。(刑法第130条)
窃盗罪
大まかに説明すると、人のものをその人の了承を得ずに盗った場合は窃盗罪にあたります。
今回の事例では、机に置いてあった財布などを「盗んだ」と記載されていることから、了承を得ずに人のものを盗ったと考えられているのでしょう。
この報道内容が事実であれば、こうした行為は窃盗罪にあたりますので、今回の事例の男性は、先ほど取り上げた建造物侵入罪に加えて窃盗罪の容疑でも逮捕されています。
この事例の男性が窃盗罪で有罪になった場合には、10年以下の懲役か50万円以下の罰金が科されることになります。(刑法第235条)
建造物侵入罪と窃盗罪で有罪になった場合
今回の事例のように、建造物侵入罪、窃盗罪の両方の罪で有罪になった場合は、どの位の量刑が科されるのでしょうか。
実は、今回の事例のようなケースで建造物侵入罪、窃盗罪どちらも有罪になった場合は、窃盗罪の量刑が科されます。(刑法第54条第1項)
ですので、今回の事例の男性が起訴され有罪になった場合には、10年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金が科されることになります。(刑法第235条)
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、数々の窃盗事件を解決に導いてきた実績のある法律事務所です。
弊所では逮捕された方のための初回接見サービスや、刑事事件でお困りの方への初回無料法律相談を行っていますので、建造物侵入罪、窃盗罪で逮捕されるなどしてお困りの方は、ぜひ弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(事例紹介)犬を盗んだ窃盗事件で有罪判決
(事例紹介)犬を盗んだ窃盗事件で有罪判決
~事例~
ことし5月、千葉県木更津市の住宅からドーベルマン2頭を盗んだ罪などに問われた動物保護団体のメンバー3人に対し、千葉地方裁判所木更津支部はいずれも執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。
ことし5月、木更津市の住宅からドーベルマン2頭が盗まれた事件では埼玉県にある動物保護団体のメンバーの男女4人が窃盗などの罪に問われ、21日はこのうち(中略)3人に対する判決が千葉地方裁判所木更津支部で言い渡されました。
このなかで谷池厚行裁判官は「被告らはドーベルマンの飼育環境の悪さを指摘しているが、盗んでまで保護したいという動機は独りよがりで許されない。犬を盗み出すために被害者を買い物に連れ出すなど犯行は計画的で悪質だ」と指摘しました。
そのうえで、十分に反省しているなどとして3人に対し、懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。
(後略)
(※2022年9月21日12:10NHK NEWS WEB配信記事より引用)
~動物を盗むと窃盗罪に?~
今回の事例では、飼われている犬を盗んだとして窃盗罪などに問われた刑事裁判が行われ、懲役1年、執行猶予3年の有罪判決が下されたと報道されています。
今回の事例のように、犬などの動物を連れ去ったというケースにおいては、窃盗罪に問われることが多いです。
刑法第235条(窃盗罪)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
窃盗罪では、その客体(盗まれる対象)として「他人の財物」をあげています。
犬などの生きている動物が「財物」とされることに違和感がある方もいらっしゃるかもしれませんが、窃盗罪における「財物」とは、不動産以外の有体物=形のある物を指すと解されています。
この「財物」については、ある程度の財産的価値が必要であるとされていますが、その価値としては、単に「何円相当の物である」という価値以外にも、その持ち主の感情的に価値がある(例えば、思い出の品であるなど)という価値でもよいと考えられています。
法律上、ペットなどとして飼育されている動物は「物」として扱われます。
先ほど触れた通り、窃盗罪の「財物」は不動産以外の有体物を指していますし、飼育されている動物には財産的価値もあると考えられますから、その中にはペットなどとして飼育されている動物も含まれます。
そのため、ペットなどの動物を連れ去り盗むことは、窃盗罪となるのです。
今回取り上げた事例では、飼育されていたドーベルマン2匹を保護の名目で盗んだ窃盗罪などの容疑で刑事裁判となり、有罪判決が下されています。
飼い主の許可を得ずに、犬を連れだす権利もないのに犬を連れ去ってしまえば、窃盗罪となってしまいます。
窃盗事件では、窃盗の被害を受けた被害者が存在します。
起訴前に不起訴を目指す場合でも、起訴された後に執行猶予を獲得したい・刑罰を減軽したいという場合でも、被害者への謝罪が出来ているかどうか、被害弁償ができているかどうかということは重要な事情の1つとなります。
いわゆる示談ができているのかどうかによって、被害回復の程度や被害感情のおさまりの程度が判断されることになります。
しかし、ペットとして飼っている動物を家族のように大切にされている方もいることから、動物を盗んだ窃盗事件では単なる物を盗んだ窃盗事件よりも被害感情が苛烈になることが予想されます。
当事者同士での話合いでは、余計に溝が深まってしまうリスクも考えられますし、そもそも直接のやり取りを拒否されてしまうということも考えられます。
こうした場合に、第三者かつ専門家である弁護士を介入させて話し合いを行うことで、お互いにとって適切に、スムーズに話し合いを行うことが期待できます。
窃盗事件と一口に言っても、その態様や被害品まで、その種類は多種多様です。
細かな事情1つで見通しや適切な対応が変わり得る刑事事件だからこそ、早い段階から弁護士に相談・依頼し、適切な対応ができるようにしておくことをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、窃盗事件を含めた刑事事件全般を取扱っています。
まずは0120-631-881までお問い合わせください。
(事例紹介)漁協によるカツオの窃盗事件で有罪判決
(事例紹介)漁協によるカツオの窃盗事件で有罪判決
~事例~
カツオの一連の窃盗事件のうち、おととし8月に焼津市の水産加工会社の元社長らとともにカツオおよそ930キロを盗んだ罪に問われた焼津漁業協同組合の職員に対し、静岡地方裁判所は「立場を悪用して職場内で半ば堂々と行われた大胆かつ計画的な犯行だ」として執行猶予のついた懲役1年6か月の有罪判決を言い渡しました。
焼津漁協で魚の計量を担当していた外港売場の係員、(中略)被告(32)は、おととし8月に焼津市の水産加工会社の元社長らとともに冷凍カツオおよそ930キロ、およそ13万円分を計量せずにトラックに積み込み盗んだとして窃盗の罪に問われました。
12日の判決で静岡地方裁判所の國井恒志裁判長は「立場を悪用して職場内で半ば堂々と行われた大胆かつ計画的な犯行だ。計量証明書を発行する機械を不正に操作するなど犯行に必要不可欠な役割を果たしたといえる」と指摘しました。
その上で、「報酬目的で犯行に加担し、魚市場に対する社会の信頼を傷つけるものであり、厳しい非難を免れない」として懲役1年6か月、執行猶予3年を言い渡しました。
(後略)
(※2022年9月12日18:16NHK NEWS WEB配信記事より引用)
・漁協によるカツオ窃盗事件
今回取り上げた事例は、焼津漁港で水揚げされたカツオを、漁協の職員らが盗んでいたという窃盗事件で、関係者で初めて判決が出た事例です。
この漁協による窃盗事件は、発覚した当初から報道され、世間の注目を集めていました。
今回取り上げた事例の被告人は、水揚げされたカツオを軽量せずにトラックに積み込んで盗んだという窃盗罪の容疑で起訴されていました。
通常、水揚げされた冷凍カツオを業者が競り落とし、その後に漁協がカツオを計量所で計量して冷凍庫へ入庫させるという流れのところ、このカツオ窃盗事件では、その計量所を通らずに一部のカツオをトラックに積み込み水産加工会社に横流ししたということのようです。
窃盗罪では、「他人の」「財物を」「窃取」することがその成立条件となっています。
刑法第235条(窃盗罪)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
窃盗罪の条文にこのカツオ窃盗事件を当てはめてみましょう。
まず、水揚げされ業者に競り落とされたカツオは、当然競り落とした業者のものですから、「他人の」ものといえます。
カツオは漁港で売買されている対象の物であり、カツオには財産的価値があると考えられますから、「財物」でもあります。
そうした「他人の財物」であるカツオを、その持ち主=業者の了解を得ずにトラックに積み込み別の業者に横流しをすることは、カツオを支配管理する権限を勝手に自分たちの手元に置き、かつカツオの持ち主でなければできないような処分をしている=「窃取」していることになります。
こうしたことから、このカツオの横流しは窃盗罪に当たると判断されたのでしょう。
今回のカツオ窃盗事件は、複数人が共謀して起こしている事件でもあるため、どういった立場でどのような役割を果たしたかということも刑罰の重さに関係してくるでしょう。
そういった事情を考慮しなければ、最終的な処分についての見通しを立てることも難しいですから、事件の当事者となった段階で、一度弁護士に相談してみることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、様々な態様の窃盗事件について、ご相談・ご依頼を承っています。
窃盗事件にお困りの際は、お気軽にお問い合わせください。
【事例紹介】京都府・大阪府の空き巣事件で逮捕&追送検
【事例紹介】京都府・大阪府の空き巣事件で逮捕&追送検
事例
京都府や大阪府などで空き巣を繰り返していたとして、京都府警舞鶴署などは12日、住居侵入と窃盗の疑いで、大阪府摂津市、元海上自衛官の被告(26)=窃盗罪などで起訴=ら21~28歳の男女6人を逮捕、追送検し、計8件(約300万円)の被害を裏付けたと発表した。
逮捕、追送検容疑は、昨年9月から今年1月まで京都、大阪、兵庫、東京の4都府県で知人宅などに侵入し、腕時計やバッグ、ゲーム機、現金67万円などを盗んだ疑い。(後略)
(9月12日 京都新聞 「元自衛官ら20代男女6人、京都や大阪などで空き巣繰り返す 容疑で逮捕・追送検」より引用)
空き巣
空き巣とは、住人の不在時を狙って人が住む家に侵入し、現金などを盗み取る行為をいいます。
今回の事例では、自衛官らが空き巣により、住居侵入罪、窃盗罪の容疑で逮捕されています。
なぜ空き巣をすると住居侵入罪、窃盗罪の容疑で逮捕、捜査されるのでしょうか。
今回のコラムでは住居侵入罪、窃盗罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
住居侵入罪
まず初めに住居侵入罪について簡単に解説していきます。
住居に正当な理由がなく侵入した場合は、3年以下の懲役または10万円以下の罰金が科されます。(刑法第130条)
刑法第130条が規定する住居とは、人が日常生活を行う場所のことを指します。
一時的な使用であっても、日常生活を行っている場所であれば住居にあたるので、ホテルの部屋なども住居になります。
空き巣犯は現金などを盗むために、人が住む家に侵入します。
人が住む家なので、当然その家では日常生活が行われていることになります。
日常生活が行われている場所は住居にあたりますので、空き巣を行った場合は住居侵入罪が適用されます。
では、空き巣犯が空き家を住居だと誤信して侵入した場合は住居侵入罪にあたるのでしょうか。
実は、空き家や現在使用していない別荘などは刑法第130条の「邸宅」にあたります。
ですので、空き巣犯が住居だと誤信して空き家に侵入場合は、住居侵入罪ではなく邸宅侵入罪が成立します。
住居侵入罪、邸宅侵入罪どちらであっても、有罪になった場合は刑法第130条が適用されます。
今回の事例では、知人の家に侵入しています。
人が住む家は住居にあたりますので、今回の事例の容疑者は住居侵入罪の容疑で逮捕されています。
窃盗罪
次に窃盗罪について簡単に解説していきます。
他人の意思に反して他人が所有している財物を盗った場合は、窃盗罪が成立します。
刑法第235条の「財物」は、現金や貴金属、服飾品などをいいます。
また、窃盗罪で有罪になった場合には10年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されることになります。(刑法第235条)
空き巣は住人がいない間に家に侵入し、現金などの財物を盗み出します。
当然、財物を盗み出す行為に対して、その財物の所有者から承諾を得ていないでしょうから、空き巣犯が財物を盗み出す行為は相手の意思に反していることになります。
窃盗罪は、他人の意思に反して財物を盗んだ場合に適用されますので、空き巣を行った場合には窃盗罪が適用されることになります。
今回の事例では現金やバッグなどの服飾品、ゲーム機などを盗んでいます。
現金やバッグ、時計はもちろんのこと、ゲーム機も財物に含まれます。
今回の事例の容疑者は空き巣により財物を盗み取っていますので、窃盗罪が適用されています。
空き巣事件の裁判例
住居侵入罪や窃盗罪には懲役刑が設けられていますが、空き巣を行って懲役刑が科されることはあるのでしょうか。
実際に空き巣で裁判になった例をご紹介します。
(ご紹介している事例とこれからご紹介する裁判例は、事件内容や被害総額は異なります。)
その裁判の被告人は、4カ所のマンションで空き巣を繰り返し、現金約19万円や貴金属60点(時価930万円)などを盗みました。
裁判の結果、被告人に懲役2年4月が言い渡されました。
(2014年9月27日 神奈川新聞 「マンション集合ポストから鍵盗み空き巣 女に実刑判決」より)
空き巣事件を起こした件数や被害金額、前科前歴の有無などによって異なりますが、空き巣のような侵入等事件では、その悪質性を考慮され、単なる窃盗事件(万引き事件など)と比較して起訴され刑事裁判となる可能性が高いと考えられます。
ご紹介した裁判例のように、実刑判決が下る可能性も十分考えられます。
だからこそ、早い段階から弁護士のフォローを受けて、執行猶予の獲得や刑罰の減軽を求める活動をすべきといえます。
空き巣や住居侵入罪、窃盗罪でお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(事例紹介)摂食障害と万引き事件 再度の執行猶予となった事例
(事例紹介)摂食障害と万引き事件 再度の執行猶予となった事例
~事例~
(前略)
窃盗罪で有罪判決を受け、執行猶予期間中に再び万引したとして、同罪に問われた被告の無職女(40)=本籍白山市=に対し、金沢地裁は9日、「摂食障害に伴う窃盗癖が影響した」として懲役1年、保護観察付き執行猶予4年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡した。刑法上は原則、執行猶予が取り消され実刑となるケースだが地裁は社会で治療に専念すべきと判断した。9日の判決によると、被告は昨年4月、窃盗罪で猶予刑の判決を受けた。しかし同10月、金沢市の雑貨店でエコバッグ1袋を万引して逮捕された。さらに保釈後の今年5月には、同市のスーパーでクッキーなど32点を万引した。
刑法では、特に酌量すべき情状がある場合に限り、再度の猶予を認めている。裁判では、被告に再度執行猶予を与えるかが争点となっていた。
判決文では、被告は長年過食と嘔吐を繰り返し、食品を自宅にためておきたいなどの思いで万引を重ねるようになった。被告は公判で「何度も治療したのに再犯する自分が怖い」と語っていた。
判決理由で白井知志裁判官は「精神疾患の影響が強く、被告が現在も治療の努力を続けている」と指摘。その上で、治療に専念させることで再犯防止を図るのが相当と結論づけた。
(後略)
(※2022年9月10日5:01YAHOO!JAPAN配信記事より引用)
~摂食障害と万引き事件~
今回報道された事例では、摂食障害に伴う窃盗癖(クレプトマニア)の女性が万引き事件を起こし、執行猶予判決となったと報道されています。
今回報道された事例では、女性は過去に起こしてしまった窃盗事件の執行猶予期間中に万引き事件を起こしてしまい、さらにその万引き事件の保釈中にも別の万引き事件を起こしてしまったということのようです。
摂食障害とは、食事に関連した行動の異常が続き、心身に影響が及ぶ病気を呼びます。
例えば、食べる量を自分でコントロールできずに食べ物を多量に食べてしまったり、反対に食べ物を食べることができず絶食してしまったり、物を食べても自分で嘔吐してしまったり、下剤などを規定以上に使用してしまったりという症状が挙げられます。
摂食障害は体重・体形への不満・心配がきっかけになることもあり、摂食障害の患者は女性が多いと言われています。
この摂食障害に伴い、窃盗癖(クレプトマニア)という障害が出てしまうことがあります。
窃盗癖(クレプトマニア)とは、万引きなどの窃盗行為を繰り返してしまう病気であり、自分で使うためであったりお金が不足しているためではないのに窃盗行為を繰り返してしまうなどの症状があります。
摂食障害のうち、たくさん食べてしまう(いわゆる過食症)の症状が出ている場合には、この窃盗癖(クレプトマニア)を併発してしまうということがあります。
食べ物をたくさん食べてしまうということからかかるお金が多くかかってしまう、食べるためのものが多く必要になってしまうといったことから、万引きに至ってしまうというケースがあるようです。
~万引き事件と再度の執行猶予~
引用した記事にもある通り、通常、執行猶予中に犯罪をしてしまったら、その執行猶予は取り消され、猶予中にしてしまった犯罪の刑罰だけでなく、執行猶予がついていた過去の犯罪に対する刑罰も受けることになります。
しかし、記事内でも触れられている通り、刑法では、特に酌量すべき事情がある場合に限って再度執行猶予をつけることを認めています。
刑法第25条第2項
前に禁錮以上の刑に処せられたことがあってもその刑の全部の執行を猶予された者が1年以下の懲役又は禁錮の言渡しを受け、情状に特に酌量すべきものがあるときも、前項と同様とする。
ただし、次条第1項の規定により保護観察に付せられ、その期間内に更に罪を犯した者については、この限りでない。
今回取り上げた事例にあてはめてみましょう
女性に言い渡された刑罰は、懲役1年=「1年以下の懲役」です。
また、万引き事件を起こすにあたって、女性の患っている摂食障害や窃盗癖(クレプトマニア)の影響が大きいことや、女性が摂食障害や窃盗癖の治療を継続していることが「情状に特に酌量すべきもの」であると判断されたと考えられます。
これによって、女性には再度の執行猶予判決が言い渡されたものと考えられるのです。
最近では、有名なマラソンランナーの女性が万引き事件で検挙され摂食障害や窃盗癖(クレプトマニア)を公表したこともあり、摂食障害やそれにともなう窃盗癖(クレプトマニア)も周知されるようになってきました。
もちろん、だからといって万引きなどの窃盗行為が許されるというわけではありませんし、摂食障害や窃盗癖(クレプトマニア)だからといって必ず刑罰が減刑されたり執行猶予が付いたりするわけではありません。
しかし、今回取り上げた事例のように、刑務所に行くよりも社会内での治療が必要であるというケースがあることも事実ですから、摂食障害や窃盗癖(クレプトマニア)の影響が疑われる窃盗事件では、再犯防止活動と共に適切な活動を行っていくことが重要でしょう。
窃盗事件も取り扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、こうした摂食障害や窃盗癖(クレプトマニア)に関連した万引き事件についてのご相談も受け付けています。
なかなか周囲に相談しづらいことも、弁護士であれば安心してご相談いただけます。
まずはお気軽にお問い合わせください。
【事例紹介】滋賀県、三重県で起きたタイヤ窃盗事件
【事例紹介】滋賀県、三重県で起きたタイヤ窃盗事件
滋賀県、三重県で起きたタイヤ窃盗事件を基に、窃盗罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
滋賀県警東近江署は22日、三重県亀山市の無職の男(41)=窃盗罪で起訴=を窃盗の疑いで追送検し、64件の被害を裏付けて捜査を終結した、と発表した。
(中略)滋賀、三重の両県で、民家の敷地内やアパートの駐車場からホイール付きタイヤなど計約130万円相当を盗んだ疑い。
(8月22日 京都新聞 「滋賀・三重でタイヤ窃盗など64件裏付け 容疑の男を追送検、捜査終結」より引用)
窃盗罪
刑法第235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。
今回の事例では、男性が相手の意思に反してタイヤを盗んだ(窃取した)ことで窃盗罪が成立していますので、有罪になれば10年以下の懲役か50万円以下の罰金が科されることになります。
窃盗罪の裁判例
タイヤを盗んで窃盗罪で有罪になった場合、どのような刑罰が科されるのでしょうか。
タイヤを盗んで有罪になった裁判例をご紹介します。
※ご紹介する裁判例は事件内容など、今回取り上げた事例とは多少異なります。
その事件の被告人は、中古車駐車場の出入り口近くに車を停めて見張り役であるA子を車内に待機させました。
被告人は中古車駐車場内にある車のタイヤを取り外してそのうちの2本をかかえ、A子の待つ車に運びこもうと駐車場の出入り口に戻りかけました。
その時、被害者がたまたま見回りにきたため、被告人はタイヤを放置して逃走しました。
被告人は前科があり、その仮出獄中に4回にわたり窃盗を繰り返していました。
被告人は盗品の大半を持ち主に返していましたが、被告人の刑事責任は軽いとはいえないため、窃盗罪で懲役1年の有罪になりました。
(昭和62年12月25日 水戸簡易裁判所)
紹介した裁判例は、仮出獄中の再犯など今回の事例と異なっている部分はありますが、懲役1年の実刑判決が下されています。
今回の事例では被害額が130万円と高額であり、初犯であったとしても裁判例と同様に実刑判決が下される可能性も考えられます
先ほど確認したように、窃盗罪には懲役刑も設定されていますから、態様によっては実刑判決の可能性があります。
弁護活動によって刑罰の減軽や執行猶予判決の獲得が期待できますから、まずは弁護士に相談してみることをおすすめいたします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件を多数取扱う弁護士が初回接見サービスや無料法律相談を行っています。
窃盗罪で逮捕、捜査された際には、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(事例紹介)バイクの窃盗・転売事件で逮捕・起訴
(事例紹介)バイクの窃盗・転売事件で逮捕・起訴
~事例~
大阪府や兵庫県で国産バイクを繰り返し盗んだとして、バイク修理業の男が逮捕・起訴されました。
(中略)
警察によりますと、(中略)被告は今年1月、尼崎市や大阪市の駐車場などでスクーター型のバイク計3台を盗んだ罪に問われています。
(中略)被告は125~150ccの国産スクーター型バイクを繰り返し盗んでいたとみられ、他にも19台のバイクを盗んだ疑いで、8月23日に送検されました。
(中略)被告は盗んだバイクをインターネットオークションなどで1台十数万円で販売していて、警察は、盗品と知りながら(中略)被告からバイクを購入し転売していた男性2人も書類送検しています。
(※2022年8月23日19:52MBSNEWS配信記事より引用)
~バイクの窃盗・転売と刑事事件~
今回取り上げた事例では、男性が窃盗罪の容疑で逮捕・起訴されているようです。
報道によると、男性はバイクを盗んだことによる窃盗罪に問われているようですが、盗んだバイクはインターネットオークションなどで転売されていたようです。
こうした転売目的の窃盗事件は、目的から悪質性が高いと判断されることが多く、初犯であっても罰金となったり、起訴され刑事裁判になったりすることが多いです。
特に、今回取り上げた事例のように、盗んだ物がバイクという高額なものであったり、余罪として複数の窃盗事件が検挙されていたりといった事情があれば、より重い処分が予想されます。
窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」とされていますから(刑法第235条)、被疑者・被告人にとって不利な事情が多ければ、長期の実刑判決となることも十分考えられます。
加えて、今回の事例の報道内容からは定かではありませんが、転売の際に盗品であるものを盗品ではないと偽って売却していたような場合には、詐欺罪(刑法第246条第1項)が成立するケースも考えられます。
詐欺罪は窃盗罪とは異なり、罰金刑の定めがなく、その法定刑は10年以下の懲役となっています。
ですから、窃盗罪に加えて詐欺罪にも問われたという場合には、起訴された場合に必ず刑事裁判となることになりますし、有罪判決を受けた際に下される刑罰もより重くなることが予想されます。
そして、今回の事例では、報道によると、窃盗行為をした男性から盗品であるバイクを購入して転売していた別の男性2人も書類送検されています。
窃盗品の転売事件では、窃盗品を盗んだ本人以外にも、犯罪に問われる可能性があります。
例えば、刑法では以下のような犯罪の規定があります。
刑法第256条
第1項 盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、3年以下の懲役に処する。
第2項 前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、10年以下の懲役及び50万円以下の罰金に処する。
これらは、盗品等関与罪とまとめて呼ばれることもある犯罪で、文字通り窃盗の被害品である盗品に関与した際に成立する犯罪です。
盗品を他人が譲り受けたり運搬したりといったことがあれば、その分窃盗罪の被害者が盗品を追跡して取り戻すことが困難になってしまうということから、この犯罪が規定されています。
そのため、盗品と知りながらその物を譲り受けたり運搬したりすれば、この刑法第256条で処罰されることとなります。
今回取り上げた事例では、窃盗行為をした男性から盗品であるバイクを購入して転売したという男性が存在するようです。
盗品と知ってバイクを有償で譲り受けたということであれば、刑法第256条第2項の「前項に規定する物」(第1項「盗品」)を「有償で譲り受け」たということに当たり、盗品等関与罪のうち盗品等有償譲受罪にあたると考えられます。
窃盗事件やそれに関連する転売事件では、単に窃盗罪が成立するだけではない場合も考えられますし、窃盗行為をした本人以外にも犯罪が成立する場合があります。
自分が今何を疑われているのか、今後どういった処分を受ける可能性があるのかといったことを適切に把握するためにも、まずは専門家である弁護士に相談してみることをおすすめいたします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、窃盗事件や窃盗事件に関連する転売事件のご相談・ご依頼も承っています。
専門スタッフがご相談者様の状況に合わせたサービスをご案内いたしますので、まずは0120-631-881までお問い合わせください。
(事例紹介)還付金詐欺事件の「出し子」で窃盗罪に
(事例紹介)還付金詐欺事件の「出し子」で窃盗罪に
~事例~
介護保険料の還付金が受け取れるかのようなうその電話をかけて、西伯郡の60代の女性におよそ100万円を振り込ませ、ATMから引き出したとして、30代の無職の容疑者が警察に逮捕されました。
(中略)
警察の調べによりますと(中略)容疑者は、去年7月、複数の人物と共謀して、西伯郡に住む60代の女性に役場の職員を装って「介護保険料の通知がある」などと、還付金が受け取れるかのようなうその電話をかけ、指定した口座に、現金およそ100万円を振り込ませて東京都内のATMから引き出したとして、電子計算機使用詐欺と窃盗の疑いが持たれています。
(後略)
(※2022年8月17日17:10NHK NEWS WEB配信記事より引用)
~詐欺事件でも窃盗罪に?~
今回取り上げた事例では、還付金詐欺事件に関わったとして男性が1名、電子計算機使用詐欺罪と窃盗罪の容疑で逮捕されているようです。
還付金詐欺とは、名前の通り、あたかも保険料や税金などの還付金が受け取れるかのように偽って、お金を振り込ませてだまし取るという手口の詐欺です。
当然、この還付金詐欺には詐欺罪が成立し得るのですが、騙す対象が人ではなく機械であった場合には、今回取り上げたケースのように、電子計算機使用詐欺罪(刑法第246条の2)という犯罪に問われることもあります。
しかし、今回の事例では、その電子計算機使用詐欺罪だけではなく、窃盗罪も逮捕容疑に含まれているようです。
詐欺行為をして詐欺罪が成立することに不思議はないかもしれませんが、詐欺事件で窃盗罪が成立するということはあるのでしょうか。
実は、逮捕容疑の中に窃盗罪が含まれているのは、今回取り上げた事例で逮捕された容疑者が、還付金詐欺事件の被害金をATMから引き出すという行為をしていることによります。
この行為はいわゆる「出し子」と呼ばれる役割が担うことの多い行為であり、還付金詐欺事件だけでなく、オレオレ詐欺事件などの特殊詐欺事件でも見られます。
この「出し子」行為は、他人の口座等から不正にお金を引き出している=他人のお金を不正に盗み取っていると解され、窃盗罪とされることが多いのです。
こうしたことから、「出し子」行為をすることで窃盗罪で検挙されるケースがよく見られるのです。
「出し子」は、ATMなどを利用して口座からお金を引き出しますが、その際、ATMなどに設置されている防犯カメラなどに姿が記録されることが多く、検挙されやすい役割であるといえます。
そのため、組織だって詐欺行為をしているようなケースでは、組織の末端の者であったり、事情を詳しく知らない学生アルバイトであったりが「出し子」をしており、とかげのしっぽ切り的に扱われることもあります。
詐欺グループに深く関わっていない者が「出し子」のみをしていたような場合には、「出し子」行為による窃盗罪のみで検挙されることもありますが、まさに詐欺グループの一員として「出し子」行為をしていたというような場合では、いわゆる共犯として窃盗罪だけでなく詐欺罪に問われることもあります。
窃盗事件というと、万引きや置引き、空き巣といった窃盗事件を思い浮かべやすいですが、今回取り上げたような還付金詐欺を含む詐欺事件でも、態様によっては窃盗罪が成立することがあります。
もしかすると、「たかが窃盗罪」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、詐欺事件に関わる窃盗罪は万引きや置引きとは性質が異なり、窃盗事件の中でも悪質性の高いものであると判断されがちです。
特に昨今は、詐欺事件に対して厳しい処分が下される傾向にありますから、たとえ罪名が窃盗罪であり、初犯であったとしても、起訴され刑事裁判にかけられるという可能性も低くありません。
詐欺事件が関わっている場合、全体の被害金額が高額となることもあり、その場合には前科前歴がなくとも実刑判決が下されることも考えられます。
窃盗事件だからと甘く考えずに、早期に弁護士に相談されることをおすすめします。
刑事事件を中心に取り扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、還付金詐欺事件などに関わる出し子をしてしまったというご相談もお受けしています。
その他の窃盗事件についてもご相談いただけますので、窃盗事件に関する刑事手続や弁護活動でお悩みの際は、お気軽にご相談ください。
【解決事例】少年の侵入盗事件で保護観察処分獲得
【解決事例】少年の侵入盗事件で保護観察処分獲得
事件
Aさんは大阪市大正区に住んでいる同級生のVさんの家に侵入し、スマートフォンを盗みました。
1年後、犯人はAさんであると発覚し、Aさんは住居侵入罪と窃盗罪の容疑で大阪府大正警察署の警察官に逮捕されました。
その後、捜査によりAさんの余罪があることも明らかになりました
Aさんの両親は、子供が逮捕されてしまったと困惑し、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回接見サービスを利用して弁護士に相談しました。
そして初回接見サービス利用後、Aさんの両親は引き続き弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士に弁護活動・付添人活動を依頼することに決め、弁護士と契約をすることにしました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)
事件解決のながれ
逮捕後、Aさんには勾留に代わる観護措置という処分がとられることになりました。
成人の刑事事件では、逮捕後に勾留という身体拘束に切り替わることがありますが、少年事件の場合、この勾留に代わる観護措置という身体拘束になる場合があります。
勾留に代わる観護措置では、留置場所が警察署ではなく少年鑑別所となる、勾留の延長期間がないなど、成人の刑事事件の勾留とは異なる部分があります。
この勾留に代わる観護措置の期間も含めて、弁護士は、AさんやAさんの家族に課題を出しました。
Aさんへの課題では、なぜ住居侵入や窃盗をしてはいけないのか、侵入盗事件を起こすことで周りの人にどういった影響が出るのかなどを考えてもらい、Aさんの家族への課題では今後のAくんとの関わり方について考えてもらいました。
Aさんは、課題を通じ、自分の行為の影響の大きさや具体的にどこが悪かったのかということなどを考えることで事件と向き合い、反省を深めました。
Aさんの両親も、Aさんへの指導の仕方や向き合い方を振り返り、今までの監督状況の改善点を見つけた上で改善に取り組んでいきました。
弁護士は、AさんとAさんの家族の課題作成・指導に並行して、Vさんの保護者の方と示談交渉を行いました。
示談交渉により、Vさんとその保護者の方と示談を締結し、許していただくことができました。
また、余罪に関しても、全てではありませんでしたが、被害弁償をすることができました。
弁護士は、Aさんの将来のために、専門家の手助けを受けながら家族の下で暮らすべきだと考えました。
審判当日、少年院に収容されなくてもAさんの更生は可能であり、保護観察処分が適当だと弁護士は訴えました。
審判の結果、Aさんは少年院送致ではなく、保護観察処分となりました。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は少年事件・刑事事件を中心に取り扱う法律事務所です。
少年事件や住居侵入罪、窃盗罪でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回接見サービス、初回無料法律相談をご利用ください。
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