知的障害(知的障がい)の方向けの刑事弁護とは…窃盗罪で執行猶予獲得のために

2017-12-21

知的障害(知的障がい)の方向けの刑事弁護とは…窃盗罪で執行猶予獲得のために

窃盗罪での執行猶予期間中に万引きしたとして、再度窃盗罪に問われた福岡県直方市の30代Aさんの判決で、福岡地方裁判所が、懲役1年、保護観察付き執行猶予4年を言い渡しました。
このAさんは軽度の知的障害を持っていました。
(京都新聞、2016年4月29日付記事参考のフィクションです)

知的障害者の刑事事件・弁護士活動について

現在、2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて、障害者差別解消法等の成立を初めとして、国を挙げて国内外に障害者理解を広めようとしています。
こうした流れは刑事事件でも注目が向けられるようになっており、本件のような窃盗罪に限らず、あらゆる刑事事件で知的障害者に対する刑事事件弁護活動のあり方がこれまで以上に重要視されてきています。

話を戻し、本件ではAさんは判決までに、警察署や検察で取調べを受けています。
ただ、警察署の警察官や検察官は福祉の専門家ではありませんので、「療育手帳がない」とか「一応の会話はできている」等の理由で健常者と同様の取調べを行うことが多く、司法関係者の誰もが知的障害に気づかず適切な配慮がなされないまま勾留決定や起訴・不起訴の判断がなされたり、裁判での冤罪を生んだりする危険があります。
こうした際、早期釈放執行猶予獲得のために活躍できるのが弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士です。
実は、療育手帳以外にも「言動」「特別支援学校卒業」「給料」「家族等に聞く」など、知的障害の有無を確認することができ、弁護士はこれらの事情を踏まえて、取調べにおける可視化要求や保護者・福祉支援者の取調べ立ち会い要求等を行うなど、適正手続きを受けられるよう、あらゆる可能な方法を考えます。
また、示談や、これまでの生活状況や今回の窃盗罪知的障害との関連性、社会復帰後の支援体制など情状弁護を行うことで早期釈放・執行猶予を目指します。

この事案は通常であれば実刑になるところを、弁護士の適切な介入により、福祉の支援で更生できるとし、検察も控訴しませんでした。
数年間刑務所に入れ、出所したらまた罪を犯してまた逮捕する、そんなことを繰り返すよりも、社会の中で生きていけるように支援したほうが良いと判断したのでしょう。
弁護士の役割は何よりもまず、被疑者・被告人の個性や特性や個別の事情をよく理解し、たとえ加害者であろうと、その方の人権を守ることです(全く罰せられるべきでないという意味ではありません)。
弊所の弁護士は、そうした刑事弁護の意識の下で、日々尽力しております。
無料法律相談、警察署等への初回接見を実施しておりますので、まずはお問い合わせください(0120-631-881)。
福岡県直方警察署までの初回接見費用 41,400円

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