イタズラで窃盗事件に?東京都福生市の逮捕対応の刑事弁護士

2018-03-19

イタズラで窃盗事件に?東京都福生市の逮捕対応の刑事弁護士

Aは、東京都福生市にある会社に勤務しており、社員Bと不仲であった。
ある日、Aは、B所有の時計がたまたま会社の机の上に置いてあるのを発見したため、Bを困らせるイタズラをしてやろうと思い、その時計をAのロッカーに隠した。
その時計は高価であったことから、Bは警視庁福生警察署窃盗の被害届を出した。
その後、防犯カメラの映像からAが犯人だと発覚したため、Aは窃盗罪の疑いで逮捕された。
(フィクションです)

~困らせる目的で物を隠した場合の刑事処罰~

窃盗罪は、刑法235条に「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する」と規定されています。
窃盗罪が成立するには、人の物を盗もうという「故意」とは別に「不法領得の意思」が必要であるとされます。
「不法領得の意思」とは、権利者を排除して、他人の物を自己の所有物として、経済的用法に従い、利用し、処分する意思であるとされています。
今回の事例では、AはBを困らせようというイタズラでBの時計をロッカーに入れていますが、この「不法領得の意思」があるといえるのでしょうか。

今回の事例では、Bの時計を勝手に持ち出していることから、Bという時計の占有権利者を排除する意思は見受けられます。
しかし、AはBを困らせるためのイタズラで持ち出したものであり、Bの時計を利用し、処分する意思はなかったといえます。
そのため、Aに「不法領得の意思」は認められず、窃盗罪は成立しないと考えられます。
もっとも、時計という物の効用を害したとして、窃盗罪ではなく「器物損壊罪」(刑法261条)が成立する可能性はあるため、専門知識のある弁護士に、今後の見通し等を相談することがおすすめです。

このように、窃盗罪が成立するかについては(または別の犯罪が成立しうるのかについては)、刑事事件に関する法的知識が必要になります。
法律の専門家である弁護士に的確な刑事弁護を受け、無用な刑罰を免れることが重要となります。
窃盗事件でお困りの方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談ください。
警視庁福生警察署の初回接見費用 3万9,000円

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