(事例紹介)農作物の窃盗事件

2022-12-12

(事例紹介)農作物の窃盗事件

~事例~

27日、茨城県鉾田市の農業用ハウスでミニトマトおよそ1トンがなくなっていたことがわかり、警察が窃盗事件として捜査しています。
27日午前7時半ごろ、鉾田市の農家の男性から、農業用ハウスで育てていたミニトマトが大量になくなっていると警察に通報がありました。
警察によりますと、10棟のハウスのうち、4棟でミニトマトがもぎとられていて、被害はおよそ1トン、金額にしておよそ100万円相当だということです。
(後略)
(※2022年9月28日15:18NHK NEWS WEB配信記事より引用)

~農作物の窃盗事件~

昨今、野菜や果物などの農作物窃盗事件が多発しており、ニュースなどでも農作物窃盗事件が取り上げられているところを見たことのある方も少なくないのではないでしょうか。
農林水産省でも、農作物窃盗事件について注意喚起が行われています(参考ページ(この後の統計もこちらのページ・資料を参考にしています。))。

農林水産省が平成30年度に行った聞き取り調査によると、農作物窃盗事件の被害金額は全体のうち6割が不明とされています。
そして、把握できたもののうち9割近くが50万円未満のものであったとのことですが、中には100万円以上の被害にあったというケースもあるようです。

農作物窃盗事件が起きた場所も、その半分近くが不明であったものの、その中でももっとも多く挙げられていたのは圃場(ほ場:田畑などの農地のことを指します。)であり、農作物窃盗事件の半数が圃場で起きています。
田畑は屋外にあり、かつ広いため、一目が少なく、忍び込みやすく逃げやすいということから、田畑での窃盗事件が多いのではないかと考えられます。

田畑にある農作物は、屋外にあり、多くの場合24時間人がいるというわけではないため、一見その場所に放置してあるもののように思えるかもしれませんが、生産者の方が育て管理しているものです。
その農作物は、売り物として出されるわけですから、当然財産的価値もあるものといえます。
こうしたことから、たとえ屋外の田畑にあったとしても、農作物を勝手に持って行くといった行為は窃盗罪に当たることとなります。

刑法第235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

今回取り上げた事例のように、大量の農作物を盗んだということであれば、被害金額も高額になりますし、さらに計画性があることなどから悪質性も高いと考えられ、有罪となった際の刑罰が重くなることが予想されます。
被害弁償などの対応も含め、一度弁護士に相談されることをおすすめします。

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