(事例紹介)窃盗物を売却する窃盗グループの逮捕

2022-06-20

(事例紹介)窃盗物を売却する窃盗グループの逮捕

~事例~

愛知県内の住宅などから盗まれた高級腕時計3個を、古物買取店に売却したとして、古物商の経営者らが逮捕されました。
(中略)
警察によりますと、2人は今年2月、盗品であることを知りながら、高級腕時計3個・時価合わせて66万円相当を、古物買取店に売却した疑いが持たれています。
(中略)
警察は認否を明らかにしていませんが、2人が組織的な窃盗グループで盗品を売却する役割を担っていたとみて、組織の全容解明を進めています。
(※2022年5月25日東海テレビ配信記事より引用)

~窃盗グループによる窃盗事件~

窃盗事件というと、身近で起こり得る万引き事件などが想像しやすいかもしれません。
しかし、今回取り上げた事例のように、複数の者が窃盗グループを形成し、組織的に窃盗事件を起こし盗んだ物を売却するといったケースも存在します。
今回取り上げた事例だけでなく、窃盗グループによる窃盗事件は度々報道されています。
最近では、以下のような報道も見られます。
・高級車や工事用車両など280台が窃盗の被害に遭った窃盗事件(事務所荒らし等も含めて被害額約7億4,000万円)に関与した窃盗グループのメンバーとみられる2人が逮捕された事例(2022年5月20日朝日新聞デジタル配信記事より)
・太陽光発電施設で使用されている銅線ケーブルが盗まれる窃盗事件210件(被害額約1億882万円)に関与したとして男性4人が摘発された事例(2022年5月11日上毛新聞配信記事より)
・高級車126台が窃盗の被害に遭った窃盗事件(被害額約3億円)を起こしたとされる窃盗グループ男女21人が逮捕された事例(2022年6月14日ytvニュース配信記事より)

窃盗グループによる窃盗事件では、起こした窃盗事件自体の数も多くなりやすいですし、それに伴って窃盗行為による被害額も多額になりやすいといえます。
また、窃盗グループが標的とするものも、今回取り上げた事例のような高級時計や、例として挙げた報道にあるような高級車、銅線ケーブルなど、それ自体が高額であるもののことも多く、被害額が高額になる一因となっています。

加えて、窃盗グループによる窃盗事件では、窃盗行為がそもそも転売目的で行われていることが多く、被害品がグループを通じて売却されていることが多いです。
組織的・計画的に窃盗行為をするということに合わせてこうした事情もあることから、悪質性が高いと判断される可能性も少なくありません。
こういったことから、窃盗グループによる窃盗事件では、より厳しい刑罰が下される可能性が高くなるといえるでしょう。

さらに、窃盗グループによる窃盗事件では、共犯者が複数人にのぼるため、口裏合わせや逃亡を危惧され、逮捕・勾留による身体拘束が行われたうえで捜査される可能性もあります。

逮捕・勾留による身体拘束への対応や、刑事裁判への対応、多数存在するであろう被害者への対応などを当事者のみで行うことには限界がありますので、早い段階から弁護士に相談・依頼されることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、窃盗事件を含む刑事事件・少年事件を中心に取り扱う法律事務所です。
ご家族が窃盗グループのメンバーとして逮捕されてしまった、窃盗事件の刑事裁判に向けて準備をしたいといった事情でお悩みの際は、お気軽にご相談ください。

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