万引きで現行犯逮捕

2020-07-30

万引き現行犯逮捕となる場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

埼玉県草加市にあるコンビニで商品3点を持っていたカバンの中に入れ、会計を済ませずに店を出ようとしたAさんでしたが、店を出たところでコンビニの店長に声を掛けられました。
「カバン中の商品のお支払いはまだですよね?」と言われたAさんは、逃げることなく万引きの事実を認めました。
コンビニの通報を受けて駆け付けた埼玉県草加警察署の警察官は、Aさんと店長に事情を聴いた上で、Aさんを埼玉県草加警察署に連行しました。
その後、草加警察署は、Aさんの家族に連絡を入れ、Aさんが万引きをし窃盗で逮捕されたこと、そして身元引受人として警察署に来てほしいと言われました。
(フィクションです)

万引きで逮捕される場合

「逮捕」というのは、被疑者に対して最初に行われる強制的な身柄拘束処分です。
法に定められた短期間の留置を伴います。
この逮捕の種類としては、①通常逮捕、②現行犯逮捕(準現行犯逮捕を含む。)、③緊急逮捕の3つがあります。
万引き事件については、②現行犯逮捕となるケースが多いです。

現行犯逮捕とは

現行犯逮捕」とは、現行犯人に対してなされる無令状の逮捕をいいます。
誰でも、逮捕状なく現行犯人を逮捕することができます。

ここでいう「現行犯人」というのは、「現に罪を行い、又は現に罪を行い終った者」のことです。
「現に罪を行い」とは、逮捕者の面前で犯罪の実行行為を行いつつある場合をいいます。
「現に罪を行い終った」とは、犯罪の実行行為を終了した直後をいいます。
これには、未遂に終わった場合も含まれます。
時間的接着性だけではなく、場所的接着性も考慮して、犯罪が行われた直後であるという状況が現存しているかどうかで判断されます。

加えて、以下にあたる者が、罪を行い終ってから間がないと明らかに認められるときは、「現行犯人」とみなされます。
(a)犯人として追呼されているとき。
(b)贓物又は明らかに犯罪の用に供したと思われる兇器その他の物を所持しているとき。
(c)身体又は被服に犯罪の顕著な証跡があるとき。
(d)誰何されて逃走しようとするとき。
この現行犯人とみなされる者を「準現行犯人」といいます。
準現行犯人は、現行犯人そのものではないけれども、罪を行い終って間がない犯人であることの明白性が価値的に現行犯と同視できるために現行犯とみなされるのです。

捜査機関以外の私人も、現行犯人(準現行犯人を含む。)を逮捕することができます。
ただし、身柄拘束はその必要性がある場合に認められるべきであり、通常逮捕の場合と同じように逮捕の必要性も考えられるべきとされます。

万引き事件では、店員や警備員が店内を巡回している際に、万引き犯が万引き行為を実行している様子を確認していることが多く、万引き犯が現行犯人に該当するケースが多々あります。
そのような場合には、店員や警備員が万引き犯の身柄を確保する、若しくは通報を受けて駆け付けた警察官が身柄を確保することになります。

一方、現行犯逮捕ではなく後日通常逮捕となることもあります。
万引き行為を実行した時には、店員や警備員に気づかれなかったものの、防犯カメラに犯行の様子が映っている場合には、身元を特定され捜査機関に逮捕される可能性も十分あります。

逮捕されたら

万引き事件で逮捕された後の流れは、他の刑事事件と同じです。
逮捕後には、捜査機関の取調べが行われ、被疑者には弁解の機会が与えられ、弁解録取が作成されます。
弁解の聴取や捜査の結果、身柄拘束を継続して行う必要がないと思われる場合には、被疑者はただちに釈放されます。
しかし、身柄拘束を継続する必要があると判断する場合には、被疑者が現実に身体を拘束された時点から48時間以内に、書類や証拠物と共に被疑者の身柄を検察官に送致します。
被疑者の身柄を受けた検察官は、事件の送致を受けてから24時間以内に、被疑者に弁解の機会を与えた上で、公訴を提起するか、裁判官に勾留請求をしなければなりません。
そのような必要がないと判断する場合には、被疑者を釈放します。
検察官の勾留請求を受けた裁判官は、被疑者と面談を行い、当該被疑者を勾留すべきか否かを判断します。
勾留請求が却下されると、被疑者は直ちに釈放されますが、勾留が決定されると、検察官が勾留請求した日から原則10日間、延長が認められれば最大で20日間の身柄拘束となります。

そのような長期間の身柄拘束となれば、被疑者は学校や会社に行くことができませんので、退学や解雇といった処分を受ける可能性が高まるでしょう。
最悪の事態を回避するためにも、ご家族が逮捕されたら早急に弁護士に相談し、身柄解放活動に着手することが重要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、窃盗事件を含めた刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。
ご家族が逮捕されてお困りの方は、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。

Copyright(c) 2018 弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所 All Rights Reserved.