少年の万引き事件

2020-08-06

少年万引き事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~

千葉県八千代市のドラッグストアで化粧品など4点を万引きしたとして、市内に住む高校1年のAさんは店の警備員に身柄を確保されました。
店からの連絡を受けて駆け付けた千葉県八千代警察署の警察官は、Aさんを警察署へ連れて行き、取調べを行いました。
その日の夜に、警察から連絡を受けて警察署に出向いたAさんの母親は、警察官からAさんは他の店でも万引きをしており、被害店からは被害届も出ていることを聞かされました。
Aさんは釈放されましたが、今後も警察での取調べは続くと言われ、Aさんも母親も、今後どのような処分が言い渡されるのか、学校にも連絡が行くのか心配しています。
(フィクションです)

少年の万引き事件

警察庁によれば、警察に検挙された非行少年で刑法犯のうち、窃盗犯の占める割合が半数を超えています。
また、非行の動機や手口が比較的単純で、初期的段階の非行といわれる万引き、オートバイ盗、自転車盗、そして占有離脱物横領のうち、万引きが半数を占めています。
「ちょっと盗るだけだし、バレないだろう。」、「万引きは大したことない。」などと、少年万引き行為自体を軽く捉えている傾向がありますが、もちろん万引きは犯罪ですので、発覚すれば店員や警備員に身柄を確保されますし、その後は被疑者として捜査機関による取調べを受けることになります。

事後強盗に当たるような万引き事件ではない場合、逮捕後に警察署での取調べを受けた後に釈放となることが多く、逮捕に引き続き勾留される可能性はそう高くはありません。
釈放されたことで、事件が終了したかのように誤解されることもありますが、身体拘束を伴わずに捜査が進められるのであって、以前として被疑者としての身分であることは言うまでもありません。
捜査機関での取調べが終了すると、事件は家庭裁判所に送られます。
捜査機関は、少年の被疑事件について捜査を遂げた結果、犯罪の嫌疑がある場合、および犯罪の嫌疑が認められない場合であっても、家庭裁判所の審判に付すべき事由がある場合は、すべての事件を家庭裁判所に送致しなければなりません。
少年事件では、成人の刑事事件における起訴猶予や微罪処分のように捜査機関限りで事件を終了させるようなことは認められていません。
これを「全件送致主義」と呼びます。
ただし、一定の極めて軽微な少年の被疑事件については、通常の手続よりも簡易な手続によって家庭裁判所に送致する方法がとられています。
この簡易な手続のことを「簡易送致」と呼びますが、対象となる事件は、各家庭裁判所とそれぞれに対応する地方検察庁、警察本部との協議によって基準が決められています。
ごく少額の万引きや自転車の優先離脱物横領などは、典型的な簡易送致の対象事件です。
初犯であり、かつ、万引き額が少額であれば、簡易送致で処理される可能性がありますが、何件も窃盗事件として挙がっている場合には、通常の送致がとられるでしょう。

家庭裁判所に送致されると、調査官による調査が行われ、審判を開始するか否かが判断され、審判開始決定がなされた場合には審判に付されることになります。
調査官は、少年に関する社会調査を行い、審判の審理対象である要保護性の判断の基礎となる資料を収集し、少年の処遇についても意見を述べることができます。
調査官による調査には、少年少年の保護者を家庭裁判所に呼び面接を行ったり、心理テストを行うなどの方法により行われます。
また、関係機関に照会することもあり、少年が在籍している学校に対して行う場合もあります。
学校が事件について把握していない場合、調査官による学校照会で事件が発覚してしまうおそれがあり、事件が学校に知られると退学のおそれがあるなど少年の更生に不利に働く可能性があると考えられる際には、調査官と協議の上、学校照会を回避する必要があるでしょう。

先にも述べたように、審判での審理対象は、非行事実および要保護性です。
非行事実は、刑事裁判における公訴事実に当たるものです。
非行事実を認める場合には、要保護性が解消されていると判断されることを目指します。
要保護性とは、多義的に用いられることがありますが、一般的には、少年が将来再び非行に至る可能性のことをいいます。
少年事件では、非行事実が軽微であっても、要保護性が高い場合には、少年院送致などの重い処分となる可能性があります。
そのため、この要保護性の解消に向けた活動が非常に重要な弁護活動となるのです。
万引き事件における要保護性の解消に向けた活動の一つとして、被害者への対応があげられます。
万引き行為によって被害店は損害を被っているのですから、謝罪の上、被害弁償を行う必要があります。
弁護士は、少年の代理人として、被害者への被害弁償を円滑に行えるようサポートします。
また、要保護性解消には、少年自身への働きかけも重要です。
具体的には、少年が事件についての内省を深め、被害者に対する謝罪の気持ちを持てるようにしたり、事件の背景にある様々な問題に向き合い、それにどのように対応するのかを見つけ出せるよう支援します。
少年自身が、自身の行った行為を反省し、その原因および対処法を見いだせていることは、少年の再非行のおそれを低下させ、ひいては要保護性の解消に繋がるでしょう。

このような活動は、少年事件に精通した弁護士に相談・依頼するのがよいでしょう。

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