【さい銭泥棒】窃盗未遂事件で逮捕
【さい銭泥棒】窃盗未遂事件で逮捕
さい銭泥棒をしようとして窃盗未遂によって逮捕されてしまった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
事例:Aは、窃盗の目的を持って寺院の敷地内に侵入し、さい銭箱から金銭を盗ろうと物色中に寺院の関係者に見つかった。
大阪府交野警察署の警察官は、Aを窃盗未遂および建造物侵入の疑いで逮捕した。
Aの家族は、刑事事件に詳しい弁護士に相談することにした。
(本件は事実をもとにしたフィクションです)
~さい銭泥棒をしようとして逮捕~
Aは、お寺の境内に入り、さい銭箱から金銭を盗もうとして逮捕されています。
このような場合、窃盗未遂罪が成立するでしょう。
刑法第235条(窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第243条(未遂罪)
第二百三十五条から第二百三十六条まで、第二百三十八条から第二百四十条まで及び第二百四十一条第三項の罪の未遂は、罰する。
未遂罪というのは簡単に言うと、犯罪が成功しなかったが、犯罪が成功する危険性が生じた時点で成立します。
本件では、Aは金銭を盗むには至っていないものの、さい銭箱を物色するに至っています。
そうすると間もなく、さい銭を手にすることができる段階に至っているので、この時点で窃盗罪が成功する危険性が認められます。
したがって窃盗未遂罪(刑法235条・243条)が成立すると考えられるでしょう。
次に、建造物侵入罪(刑法130条)についてもみてみましょう。
本件でAは寺の建物内には侵入しておらず、境内つまり寺の敷地内に入ったにすぎません。
しかし判例・実務は、建造物等が存在している敷地も刑法130条の「建造物」に含まれると解しています。
したがって、Aが「建造物」の一部である敷地内に窃盗目的で「侵入」した行為は、建造物侵入罪に当たると考えられることになります。
~勾留を阻止するための弁護活動~
本件でAは逮捕されてしまっていますが、逮捕に引き続いて勾留という最大20日間に及ぶ身体拘束がなされる可能性があります。
最大20日間ものあいだ留置場などに留置され、通常の社会生活が送れなくなると、社会人の場合には解雇など事実上の不利益が生じてしまう危険性が高まります。
したがって、逮捕されてしまった場合には、勾留を阻止するため弁護活動を行っていくことが重要になります。
被疑者に対する勾留が認められるためには、逃亡や証拠隠滅のおそれがあることなどの要件を満たす必要があります。
そこで例えば、比較的軽い犯罪である、前科がない、監督できる親族がいるなど、逃亡や罪証隠滅のおそれがないことを具体的に主張することが考えられます。
また被害者との示談が早期にまとまりそうであることや、勾留されれば職を失い家族も重大な不利益を被ることなども併せて主張していくことが考えられるでしょう。
国選弁護人と異なり、私選の弁護士であれば、逮捕直後から上記のよう被疑者やそのご家族の不利益を最小限にするための弁護活動を行うことができますので、ぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、本件のような建造物侵入・窃盗未遂事件を含む刑事事件専門の法律事務所です。
刑事事件のみを扱っていることから、迅速・的確な刑事弁護活動を行うことが可能です。
窃盗事件などで逮捕された方のご家族は、今すぐに繋がるフリーダイヤル
0120-631-881までお問い合わせください。