(事例紹介)犬を盗んだ窃盗事件で逮捕

2022-06-13

(事例紹介)犬を盗んだ窃盗事件で逮捕

~事例~

去年12月、屋久島町の住宅で飼われていた犬1匹を盗んだとして、大分県に住む女(57)が窃盗の疑いで逮捕された。
(中略)
去年12月、屋久島町に住む50歳代の男性が自宅で飼っていた犬のミニチュアシュナウザー1匹(時価1万5000円相当)を盗んだ疑いが持たれている。
(※2022年6月8日20:08鹿児島読売テレビ配信記事より引用)

~犬を盗むと窃盗罪~

今回取り上げた事例では、他人の犬を盗んだとして女性が窃盗罪の容疑で逮捕されています。

刑法第235条(窃盗罪)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

ペットを飼っている方からすると馴染みのない感覚かもしれませんが、刑法上、ペットは「財物」の扱いとなります。
ですから、無断で他人のペットを連れ去れば、窃盗罪が成立するのです。

最近では、千葉県でドーベルマン2匹を飼い主の許可なく連れ出したとして窃盗罪で男女3人が逮捕される事件も報道されていましたが、この窃盗事件ではその後容疑者らが起訴されるに至っています(2022年6月8日産経新聞配信記事より)。

起訴されれば、公開の法廷に立って刑事裁判を受けることになります。
刑事裁判の場では、多くの場合検察官から懲役刑が求刑されます。
窃盗罪の罰金は上限でも50万円であり、50万円であれば略式手続(簡単にいうと罪を認めて罰金を支払うことで刑事手続を終了する手続)を取ることができるため、窃盗事件であえて正式に起訴して刑事裁判を開くということは、容疑を認めておらず争う必要のある窃盗事件であったり、検察官が罰金ではなく懲役刑が妥当だと考えている窃盗事件であったりという事情があると考えられるためです。

もちろん、盗んだ犬の犬種や頭数、盗んだ手段や経緯、目的など、様々な事情によって起訴されるのかどうか、起訴された場合にどういった刑罰が下されるのかといったことが異なってきますから、まずは専門家である弁護士の意見を聞いてみることをおすすめいたします。

ペットの絡む窃盗事件では、大切にしていたペットを盗まれたという性質上、被害者側の被害感情が大きいことが予想されます。
お詫びをするにしても、当事者同士で話し合うことで余計に溝が深まってしまう可能性もありますから、刑事裁判への準備も含めて、弁護士に相談してみることがよいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、ペットに関連した刑事事件窃盗事件についてのご相談・ご依頼も受け付けています。
まずはお気軽にお問い合わせください。

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