窃盗事件における被害者対応

2021-08-26

窃盗事件における被害者対応について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
福岡県大牟田警察署は、窃盗の容疑で自営業のAさんを逮捕しました。
逮捕の連絡を受けたAさんの家族は、Aさんが容疑を認めているのか、認めているならば被害者へどのように対応すべきか、今後はどうなるのか、いろいろと分からないことばかりで不安でなりません。
ネットで調べた刑事事件専門弁護士に相談の連絡をしたAさんの家族は、すぐに接見に行ってくれるよう頼みました。
(フィクションです。)

窃盗事件における被害者対応

窃盗事犯は、日本における刑法犯認知件数の過半数を占めています。
窃盗事犯の犯行形態も多様で、自転車盗、空き巣、車上ねらい、万引き、置き引きといったものから、自動車盗などの組織犯罪があります。

事実関係に争いのない場合には、起訴猶予や量刑の軽減、執行猶予の獲得に向けた弁護活動が中心となります。

刑事事件について、起訴するか否かを最終的に判断するのは検察官です。
被疑者を有罪にするだけの十分な証拠がある場合、検察官は公訴を提起します。
しかし、被疑者を有罪を立証するのに十分な証拠があるときでも、検察官は、公訴を提起しないとする決定をすることがあります。
被疑事実が存在していても、被疑者の「性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により、訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる」とされています。(刑事訴訟法第248条)
「犯罪の情状」とは、犯罪行為を主観的に評価した場合における情状であって、具体的には、犯罪の動機・原因・方法・手口、計画性・主導性の有無、犯人の利得の有無、被害者との関係、被害者の落度の有無、犯罪に対する社会の関心、社会に与えた影響、模倣性などが含まれます。
そして、「犯罪後の情況」というのは、犯人の反省の有無、謝罪や被害回復のための努力の有無、逃亡や証拠隠滅等の行動の有無、身柄引受人その他将来の監督者・保護者の有無といった環境調整の可能性の有無、被害弁償の有無・程度、示談の成否、被害者の宥恕の有無、被害者感情の強弱などが含まれます。
つまり、被害者対応の如何は、この「犯罪後の情況」に深く関係するのです。
特に、財産犯である窃盗事犯においては、被害の回復の有無、つまり、被害弁償を行っているかどうか、また、示談を締結し、被害者からの許しが得られているかどうか、といった点が最終的な処分結果に大きく影響します。
万引きや置き引きといった比較的軽微な窃盗事犯であれば、捜査段階で被害弁償を行い、示談を成立させることができれば、不起訴となる可能性は高いです。

手口が悪質で被害額も大きくなる傾向のある侵入盗や組織的な窃盗事犯については、例え、すべての被害者に対して被害弁償を行い、示談を成立させることができたとしても、起訴される可能性があります。
起訴された場合であっても、被害弁償の有無や示談の成否は、量刑の軽減や執行猶予の獲得に繋がる重要な要素となることには変わりありません。

 

弁護士を介した被害者対応

先に述べたように、窃盗事件における被害者対応は、最終的な処分に影響を及ぼす重要なポイントと言えます。
しかしながら、被疑者・被告人やその家族が直接被害者対応を行うことは容易ではありません。
被疑者が逮捕・勾留されている場合には、物理的に被害者とコンタクトをとることができません。
また、被疑者やその家族が被害者と接触し、供述を変えるよう迫るなどして罪証隠滅するおそれもあるため、捜査機関が直接被害者の連絡先を被疑者やその家族に教えることは基本的にはありませんし、被害者も被疑者らに自身の連絡先を教えることに抵抗があるケースがほとんどです。
そのため、通常は弁護士を介して被害者への被害弁償や示談交渉を行います。
窃盗事件の場合、被害者も被害の回復を望んでおり、被害弁償を受けると回答される方は多く、弁護士限りであれば連絡をとってもよいと言われることが少なくありません。
弁護士は、被疑者・被告人の代理人として、被害者への謝罪、被害弁償、示談成立に向けた交渉を行います。
被害者対応を早期に行い、被害弁償や示談を成立させることができれば、不起訴や執行猶予といった結果に繋がる可能性を高めることができます。

ご家族が窃盗事件を起こし、被害者対応にお困りであれば、今すぐ刑事事件に強い弁護士にご相談されるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、窃盗事件をはじめとした刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件を起こし対応にお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
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