侵入盗で執行猶予付き判決

2020-11-12

侵入盗執行猶予付き判決獲得を目指す場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
Aさんは、Bさんと共謀し、京都府向日市にある民家に侵入し、現金や宝石類などを盗みました。
後日、京都府向日町警察署がAさんとBさんを侵入盗事件の被疑者として逮捕しました。
逮捕の連絡を受けたAさんの家族は、Aさんが刑務所に入ってしまうのではないかと心配しています。
Aさんの家族は、刑事事件に強い弁護士に相談し、執行猶予付き判決獲得の可能性について聞いています。
(フィクションです)

侵入盗事件

住居や会社の事務所などに侵入して他人の財物を盗むといった窃盗の種類を「侵入盗」と呼びます。
万引きや置き引きも同じ「窃盗」という犯罪ですが、侵入盗の場合、窃盗に加えて、他人の住居や建造物に不正に侵入する「住居侵入」や「建造物侵入」という犯罪も成立する点で異なります。
他人の住居や建造物に不正に侵入していることから、被害者と接触するおそれがあると判断され、逮捕された後に勾留となる可能性は決して低くはありません。
また、侵入盗は、住居侵入を犯しているため、初犯であっても、態様が悪質であると判断され、多くの場合、公判請求される可能性は高いと言えます。

執行猶予とは

公判請求がなされると、公開の法廷で審理され、裁判官は被告人が有罪であるか無罪であるか、有罪であればどのような刑を科すかを決定します。
侵入盗の場合、住居侵入罪と窃盗罪の2つの罪が成立しますが、この2つの罪は牽連犯(犯罪の手段または結果である行為が他の罪名に触れること)の関係にあり、その最も重い刑により処断されることとなります。
つまり、住居侵入罪(3年以下の懲役または10万円以下の罰金)と窃盗罪(10年以下の懲役または50万円以下の罰金)とを比べると、窃盗罪の法定刑のほうが重いので、侵入盗の場合には、10年以下の懲役または50万円以下の罰金の範囲内で刑が決められます。
懲役刑が選択され、執行されれば刑務所に入ることになります。
しかし、その刑の執行が猶予されることがあります。
そのような制度を刑の「執行猶予」をいいます。

執行猶予は、判決で刑を言い渡すにあたり、一定の期間その刑の執行を猶予し、その猶予期間中罪を犯さず経過すれば、刑の言い渡しの効力を失わせる制度です。
執行猶予付きの判決であっても、有罪判決ですので、前科が付くことには変わりありません。
しかし、判決言い渡し後に刑務所に入るのと、社会に戻るとでは、その後の生活は大きく変わります。
そのため、正式裁判となり、かつ罪を認めている場合には、執行猶予を獲得することを目指します。

どのような事件でも執行猶予が付くとは限りません。
執行猶予を付けるには満たすべき要件があります。

刑の全部の執行を猶予することができるのは、
①前に禁固以上の刑に処せられたことがない者、または、
②前に禁固以上の刑に処せられた者であっても、その執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から5年以内に禁固以上の刑の処せられたことがない者
が、3年以下の懲役もしくは禁固または50万円以下の罰金の言い渡しがなされる場合です。

この場合、情状により、裁判が確定した日から1年以上5年以下の期間で刑の全部の執行を猶予することができます。

侵入盗事件で執行猶予付き判決獲得のために

裁判官は、どのような点に着目して、科すべき刑罰を決めているのでしょうか。
考慮される要素には様々なものがありますが、その大枠は犯情で占められます。
犯情というのは、犯罪行為それ自体に関わる事情のことです。
罪を犯したことは認める場合でも、犯行態様の悪質性、被害者に与えた結果の重大性、犯行動機、計画性の有無など、検察官の主張に誤りがないか、あるいはそのような主張を裏付ける証拠があるのかどうか慎重に検討する必要があります。
科すべき刑罰を決めるにあたっては、犯情に加えて、一般情状についても考慮されます。
一般情状は、被告人の生い立ち・性格・年齢、人間・職業・家族関係、被害者の状況、被害の回復状況、被害弁償の具合、被害感情、被告人の再犯可能性や更生可能性など、広範囲に及ぶ事情を含みます。
侵入盗事件のように被害者がいる事件では、被害者の被害の回復、具体的に言えば、被害弁償や示談がなされているかといった点が重視されます。
また、再び性犯罪を起こすことがないよう専門的な治療を受けていることも更生可能性の有無を判断する上でも考慮されるでしょう。

以上の要素について、被告人にできるだけ有利な形で主張し、認められれば、執行猶予となり実刑を回避することができるでしょう。

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